2023 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the Function of Coordination in New Zealand Social Security and Social Welfare System
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19K02164
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Research Institution | Tohoku University of Community Service and Science |
Principal Investigator |
武田 真理子 東北公益文科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80337245)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ニュージーランド社会保障・社会福祉 / コーディネーション / パンデミック禍 / 行財政改革 / 官民連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度にあたる2023年度は、2022年度に実施したニュージーランド国内の社会保障・社会福祉制度のコーディネーションに関する現地インタビュー調査結果の分析を行い、その結果をまとめ「パンデミック禍におけるニュージーランド の生活支援サービスの一考察~Heartland Service と Community Connection Service を中心に~」として口頭発表を行った。 また、研究期間全体を通じて行った分析結果を、ニュージーランドの社会保障・社会福祉制度に関する2005年以降の研究成果との比較検証を行い、1998年以降の社会保障制度改革の変遷の中で、「コーディネーション」機能がどのように制度化され、どのような役割が期待され、発展してきたのかということを分析した。 その結果、以下の四つの事項が明らかになった。一つ目は、パンデミック禍のニュージーランドでは、生活支援政策の土台としての社会保障制度に、期限付きの特別支援制度と新しいコーディネーション・サービスを加えることにより、すべての人の制度等へのアクセスを高めるための方策を講じようとしてきたことである。二つ目は、平常時と非常時、前政権と現政権の政策・制度の連続性が確認できたことである。三つ目は、1938年社会保障法以降の税方式による普遍的なしくみを土台としつつ、行財政改革期以降、官民の多様な機関、団体が連携、協働して自立支援に取り組む姿勢が一貫しており、それらのサービスを結びつけるコーディネーション機能が重視されてきたことである。四つ目は、以上の政策方針がカンタベリー地震、モスク襲撃事件などの緊急事態において検証され、改善を重ねながらパンデミック禍の支援施策につながっていることである。 以上の分析結果を、論文「パンデミック禍におけるニュージーランドの生活支援サービスのコーディネーションの分析」としてまとめた。
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Research Products
(5 results)