2022 Fiscal Year Annual Research Report
女性労働者の食事環境構築に向けた昼食環境整備に関する研究
Project/Area Number |
19K02304
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
丸山 智美 金城学院大学, 生活環境学部, 教授 (50410600)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 女性 / 勤労者 / 労働者 / 昼食環境 / 食事管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、2つの事業所を対象に、これら事業所においてフルタイムで勤務する事務系労働者(年齢24~64歳)98人に調査票を配布した。56人から回答があり(回収率57%)、最終的に女性30人に、食事・栄養管理された昼食弁と毎日一項目を学ぶ食育リーフレットを用いて、昼食環境を勤務日100日間にわたり整えた。 最終年度には、成果を国際学会等で公表した他、コントラクトフードサービス企業と共同で環境整備に関する人的資源への効果があったことを公表した。主な成果は以下の通りである。 調査対象者である女性労働者30人の行動段階は、行動調査の結果から、減塩、野菜摂取など10項目で食生活習慣をTrans Theoritical Modelのレベルにあてはめ非実行群と実行群に分類した。すべての項目で非実行群が7割を超えていた。昼食環境整備前後を比較すると、年齢以外の属性に差はなかった。摂取エネルギーおよび摂取栄養素には有意差はなかった。実行群では昼食環境整備後において、食品群摂取量について漬物摂取量が有意に低く、食事の意識が変化したと回答した割合が有意に高く、食行動について食塩を控えるようにした、食物繊維および野菜を摂取するようにしたと回答した割合が有意に高かった。 また、本研究の成果をもとに、社会に還元するための講演会等を複数回実施した。対象者は、フルタイムで事務職として勤務する女性や学校に勤務する教員等で、勤労女性がかかえる食環境の課題を共有し、その改善策について意見交換を行った。
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