2019 Fiscal Year Research-status Report
非アルコール性脂肪性肝疾患発症が摂食行動に及ぼす影響
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19K02352
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
山元 涼子 弘前大学, 農学生命科学部, 助教 (50580429)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | NAFLD / NASH / 食事療法 / 食欲 |
Outline of Annual Research Achievements |
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)およびその重症型である非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の罹患者数が世界的に増加している。NAFLD/NASHの治療薬は見つかっておらず、食生活の改善が治療の第一選択とされている。しかしながら、食生活を改善することは非常に困難であり治療を難しくしている。 本研究では、NAFLD/NASH発症時における摂食行動を考慮した食事療法・栄養指導確立にむけての基礎的情報の構築を目指し、本年度はNAFLD病態モデルの作製を行った。すなわち、ストレプトゾトシン(STZ)接種により糖尿病を誘発し、ついで高脂肪食を負荷することによって病態モデルを作製した。STZ+HFD誘導NAFLDモデルは、HFDのみの負荷のモデルよりも短期間で脂肪肝からNASHを発症することが報告されているが、摂食行動の変化については報告がない。そこで、通常食、HFD、STZ+HFDの3群で摂食行動と病態発症について検討を行った。その結果、3群間で摂食量に大きな差は認められなかったが、体重あたりの摂食量およびエネルギー摂取量は、STZ+HFDが最も多い結果となった。NAFLD病態の進行具合は、先行研究と同様にHFD群よりもSTZ+HFD群が進行していることが確認された。これまでに、高脂肪食摂取では、脳での小胞体ストレスが行進し高脂肪食に対する嗜好性が強くなることが報告されている。そこで、現在脂質嗜好性に関する解析の準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定よりも病態モデルを作製の技術を習得するために時間がかかってしまったため、全体の進捗が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の病態モデル作製の際の問題点については、改善策を見出していることから、次年度は申請書の予定通り計画を進めていく。
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Causes of Carryover |
進捗が遅れたため。消耗品費として試薬購入費に使用する。
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