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2019 Fiscal Year Research-status Report

ドイツ総合大学における学校教員養成組織・機構の再編成とその課題

Research Project

Project/Area Number 19K02481
Research InstitutionKyoto Prefectural University

Principal Investigator

吉岡 真佐樹  京都府立大学, 公共政策学部, 教授 (80174895)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords教員養成 / 教師教育 / 教師教育センター / 教職課程 / 教育学院 / ドイツ総合大学
Outline of Annual Research Achievements

今年度は、インターネット等を通じて全国的な政策動向を分析するとともに、主に①ビーレフェルト大学(ノルトライン・ヴェストファーレン州)、②ケルン大学(同)、③ボッフム大学(同)、④ハイデルベルク大学およびハイデルベルク教育大学(バーデン・ヴュルテンベルク州)で聞き取り調査を行うとともに、⑤ベルリン・フンボルト大学(ベルリン州)、⑥ベルリン自由大学(同)、⑦ベルリン工科大学(同)の予備的調査を行った。
ノルトライン・ヴェストファーレン州は、教師教育改革に積極的な州として定評があり、特に①は比較的歴史の浅い大学(創設1969年)であるが、従来より大学全体として教師教育改革に取り組んで来たという実績がある。その伝統の上に、新たに「教育学院(School of Education)」が出来ており、比較的順調に改革が進んでいると評価できる。
他方、②と③については、学生数4万人~5万人の大規模総合大学で、1万人規模の教職希望者が存在する。従来、教員養成課程の運営は各学部に任された状態であり、「教育学院」の活動も、関係者はきわめて精力的に活動しているものの、緒についたばかりであるというのがその実状であった。
④調査は、独立した教員養成大学を設置している唯一の州であるバーデン・ヴュルテンベルク州が試みている、総合大学と教育大学の連携という歴史的試みの現況を調査するものであったが、これもまだ出発点の段階であった。
このような状況は、ベルリン州の各大学でもほぼ同様であるようだ。特別な予算がつけられ各大学は積極的に「教育学院」等の組織を立ち上げてはいるが、改革作業はまさに現在進行中というのが実態である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の予定通り、各州とも現在、教員養成の組織・機構を再編成すべく活発に改革を進めている。しかし、現状を調査・分析することは予想以上に難しい。「教育学院」などの全学的な教員養成組織を強化することでは一致しているものの、その改革像は州ごとおよび大学ごとにきわめて多様である。またそもそもドイツ大学は、一般にわが国の場合と比べて大規模であり、学部数および学生数も多い。
調査計画では、本年度調査を行った州以外に、ニーダーザクセン州(オルデンブルク大学)、ハンブルク州(ハンブルク大学)、ヘッセン州(フランクフルト大学)、バイエルン州(ミュンヘン大学)、チューリンゲン州(ドレスデン大学)、ブランデンブルク州(ポツダム大学)などを予定している。事前調査を充実させることを通じて、現地調査を成功させたい。
ただし、昨年末以来の新型コロナウィルスの蔓延は、ドイツ国内でも深刻であり、大学教育および教師教育課程の運営および改革に大きな影響を与えている。この状態がいつ終了するかは現時点では完全な予測は出来ない。少なくとも現地調査については、大幅に遅れることが避けられない。

Strategy for Future Research Activity

当初の予定通り研究を進めたい。
しかしこの間の新型コロナウィルスの世界的な蔓延により、今年度のドイツ調査は延期せざるを得ないと考えている。そのため全体の研究期間を少なくとも1年間延長するとともに、今年度はインターネットを通じた資料収集と現状把握、そして文献研究に集中することとしたい。これらの作業を徹底するとともに、現地調査の可能性について具体的に検討していきたい。

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Published: 2021-01-27  

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