2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K02519
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
植上 一希 福岡大学, 人文学部, 教授 (90549172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧本 知加 京都府立大学, 公共政策学部, 准教授 (10585011)
児島 功和 山梨学院大学, 経営学部, 准教授 (80574409)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 専門学校 / 専門学校教員 / キャリア形成 / 専門性 / 専門家 / キャリア形成過程 |
Outline of Annual Research Achievements |
1、専門学校教員への聞き取り調査の実施:専門学校8校11名の専門学校教員への聞き取り調査を実施した。記録はテープ起こしと編集作業を行い、ご本人の確認を経て、聞き取り資料として確定させた。 2、研究会の実施:2021年度はコロナ禍により、十分な調査ができないことをふまえ、研究会を充実させた。研究会を6回にわたって開催し、研究全体の進め方について協議を行った。また、本研究課題に関連する分野の専門家をゲスト・スピーカーとして招聘してレクチャーを受けた。 3、専門学校教員への研修プログラムの開発と実施:これまでの調査をふまえて、専門学校教員への研修プログラムの開発と実施も進めている。2021年度は、福岡県専修学校各種学校協会が開催する新任教員研修において「専修学校と制度」というテーマの研修を実施した。全国専門学校教育研究会と植上が協力して、「教職員研修プログラムの構築」も進めることができた。 4、学会での報告:第27回日本介護福祉教育学会の基調講演に招かれ、研究の成果を活かし「職業教育の現代的意義について-若者の「社会化」を支える職業教育-」というタイトルで報告を行った。 5、現場への還元:調査で得られたデータをもとに、専門学校教員のキャリア形成の実態と、その課題や意義についてまとめた成果を、現場に還元する活動を進めた。具体的には、宮崎総合学院での意見交流会、松江市専門学校協議会の研修での講演、坪内学園での研修会、中村調理製菓専門学校との意見交流会などでの講演や成果報告である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画の3年目にあたる令和3年度は、研究成果としては、学会報告を1本行うことで、一定の成果のとりまとめと成果発表はできたと考えている。 しかし、コロナウィルスの感染拡大により、当初予定していた専門学校教員への聞き取り調査が大きく制限された。オンラインでのインタビューも代替的に実施したが、そもそもコロナ対応で専門学校教員であるインタビュー対象者の負担なども大きく、当初のインタビュー計画は大きく変更した。この点はやむを得ないと考えている。 その代わりに、オンライン実施による研究会を増やし、本研究課題に関連する分野の専門家をゲスト・スピーカーに招いた研究会を増やした。
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Strategy for Future Research Activity |
上述したように、コロナウィルスの感染拡大により、十分なインタビュー調査が予定できない状況が続いている。インタビュー対象者の負担やリスクをできるだけかけない形での調査を模索したい。 1年間の継続を行い、最終年度にあたる2022年度は、これまで収集したデータをもとに、分析を進め、研究成果の積極的な発信を中心に行っていく。日本教育学会、日本職業教育学会などにおいて、それぞれプロジェクトに関するテーマを設定して成果発表を行いたい。学会紀要ならびに学内紀要など、様々な媒体での論文発表も行っていく予定である。 また、上記の研究成果発表の準備や振り返りのために、メンバーのみの研究会やゲストを招いての研究会を定期的に実施することを予定している。
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Causes of Carryover |
先述したように、コロナウィルスの感染拡大により、当初予定していたインタビュー調査が大きく制限されたことが主たる理由である。インタビューに係る出張旅費やインタビューデータの文字起こしなどの予算が予定より減少した。 2022年度においては、コロナウィルスの感染状況をふまえながらできるだけインタビュー調査を行っていく。
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