2023 Fiscal Year Research-status Report
Public education and social integration of migrants in Europe
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19K02539
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
小山 晶子 東海大学, 国際学部, 教授 (00645179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 かおり 筑波大学, 人間系, 助教 (40616843)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 英語を追加言語とする児童生徒 / イギリス |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度においては、2022年度に実施したインタビューをもとに、英語を追加言語とする(EAL)児童生徒のカテゴリの捉えられ方の変化について、予算支出の対象と学校現場において特別な教育的支援を必要とする生徒といった側面に着目しつつ、データおよび政策文書の整理を中心に行った。 その背景として、第一に、コロナ禍における学校閉鎖の影響として、不利な状況にある児童生徒の学習の遅れに注目が集まる中で、EAL生徒は特別な教育的支援の対象にはならない傾向が、政策上も学校現場でも強まっていることである。また、第二に、EALカテゴリ内の児童生徒の背景の多様性が指摘される中で、EALカテゴリを政策の対象とする妥当性が問われるようになってきていることが挙げられる。 さらに、学校間の予算格差是正を目的として、共通算定方式(National Funding Formula: NFF)の導入が2016年に提案されたことに伴い、従来のEALを対象とする特別な教育的支援に及ぼす影響について、考察を試みた。この点については、まだNFFを暫定的に導入しているLAが目立つため、LAおよび学校現場における影響などに関する考察は、引き続き調査を継続しつつ行う必要性を感じた。 前年度までは、アカデミーを中心に調査を実施したが、2023年度には、地方当局にEALを支援するスタッフのチームが維持されているハンプシャー州の公費維持学校(初等中等レベル)の実態について聞き取り調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
イギリスにおける英語を追加言語とする児童生徒(EAL)を取り巻く教育的支援の有無と、そのカテゴリーに潜む児童生徒の背景の多様化に関する考察については、順調に調査および研究が進んでいると思われる。 その一方で、イギリスの事例を比較する予定であったフランスの事例については、調査はほぼ難しい状況に直面している。やはり、コロナ禍において現地の調査を実施できる期間が制限されてしまったことが原因となっている。フランスの事例について実態調査を行うことは難しいとしても、資料の上でできるかぎり情報収集に努め、比較考察の視点を検討したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度ということで、イギリスを中心として進めてきた調査に基づいたデータおよび資料を整理し、最終的な確認が必要な側面について現地調査を通して情報収集を行う。また、フランスの事例、およびEUの教育政策の動向などについて、一次資料の収集およびデータの整理に努める。すべての資料およびデータの整理を通して、日本語および英語での論文執筆に取り組む。イギリスについては、過去数年に渡る政策の展開とそれらが学校現場に及ぼした影響について収集できている資料およびデータに基づいて、著書等にまとめる作業について検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍において、当初想定していた現地調査を実施できなかったことにより、次年度使用額が年度ごとに繰り越されている状況が生じている。最終年度においては、分担研究者と共に現地における実態調査を実施する予定であり、そのための旅費を2人分計上する。また、最終年度として、本科研費で行った調査のデータの整理(主に書き起こし)を行うため、その他の経費を比較的多めに計上する予定である。
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Research Products
(1 results)