2021 Fiscal Year Research-status Report
「遊ばない」子どもの特徴にみる小学生の遊びの質と21世紀型教育スキル獲得の関係性
Project/Area Number |
19K02581
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
粟原 知子 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 准教授 (80608753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊澤 栄二 石川工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (30321425)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 子ども / 小学生 / 遊び / 21世紀型スキル / 生活 / 遊ばない / 北陸 / ワークショップ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、小学生が遊びで育む教育的スキルの種類とその必要性について、「遊ばない」子どもと「遊ぶ」子どもの違い・特徴から明らかにし、小学生に豊かな遊び環境を保障する意義を広く社会に周知することである。今年度は、コロナ禍において小学校内でのアンケート調査を見送っている。主に以下の3点について研究活動を実施した。 ①本研究は約20年間の地方都市部における遊び環境の経年変化分析も目的としているため、昨年同様、コロナ禍における調査データ取得の不利益を考慮し、アンケート調査の実施を見送っている。そのため、過去の調査データの分析を進めると同時にコロナ禍による影響も考慮した調査票の検討を行った。 ②海外フィールド調査のための基礎調査、文献調査を行った。主に北欧スウェーデンの放課後政策及び学童施設等について情報を収集した。 ③①の分析データを基に、調査対象地の該当小学校区の公園需要とその在り方について検討するため、遊び場づくりのワークショップを地元小学生と石川高専の学生で協働開催した。近年、遊び場の拠点として重要性を増す公園については、日常生活圏で子どもが自ら徒歩でアクセスできることが望ましいが、刈安地区には公園がない。そのため、刈安校区の小学生を対象に公園計画のためのワークショップを実施し、石川高専の学生と協働で小学生の意見を反映した公園計画について検討を行った。その結果、小学生からは、「親子連れが気軽に利用できる」「安全安心な空間づくり」「障害者やペット連れも利用できる優しい公園」などのコンセプトが提案された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究では調査結果の公平性を考え、過去20年間に渡り、小学校の授業時間等を利用し、担当の教員立会いのもとアンケート調査を実施してきた。2021年度は、子どもへの感染の広がりが拡大したため、休校や学外者の入校制限等もあり、学内での調査を断念せざるを得なかった。また、過去20年間での経年変化分析を行う予定であり、新型コロナウィルス感染拡大による生活環境の変化等の影響も受けることから、分析にも悪影響を受けると判断し、アンケート調査を延期した。また、海外視察調査においても渡航困難な状況を踏まえ延期している。そのため、進捗状況は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
延期していたアンケート調査を実施したい。長引くコロナ禍の影響も踏まえ、アンケート調査の分析指標を変更・追加することも検討する。実施困難な場合は、2019年に実施したプレ調査の結果や過去のアンケート調査の分析を精緻に行い、屋外での遊び場づくりワークショップを通して、調査結果の内容を実証的に研究していく。研究期間の延長も視野に入れ、海外先進事例についてフィールド調査の計画を立て直したい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、アンケート調査が実施できず調査関連予算を執行できなかった。また、出張やフィールド調査についても同様に執行できなかった。次年度は、調査を実施する予定であり、出張旅費、人件費、物品費等として使用したい。
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Research Products
(2 results)