2022 Fiscal Year Research-status Report
ヨーロッパの都市部における自然保育の実践とその教育的意義に関する実証的研究
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19K02662
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Research Institution | Koriyama Women's Junior College |
Principal Investigator |
柴田 卓 郡山女子大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (60762218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 みな 山形大学, 地域教育文化学部, 講師 (10817711)
西浦 和樹 宮城学院女子大学, 教育学部, 教授 (40331863)
伊藤 哲章 宮城学院女子大学, 教育学部, 准教授 (50735256)
柴田 千賀子 仙台大学, 体育学部, 教授 (80639047)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自然保育 / ナショナルカリキュラム / イギリス / ドイツ / プロジェクト活動 / STEAM教育 / ランドスケープ |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の本課題における成果は次の4点である。1)柴田卓(2022)「イギリスにおける自然を活かした保育に関する研究」日本保育学会第75回大会、2)柴田卓、柴田千賀子(2022)「自然を活かした保育活動を促す教材開発の試み~地域資源の活用とSTEAM教育に着目して~」日本自然保育学会第7回大会、3)柴田卓、柴田千賀子(2023)「自然を活かした保育活動を促す教材開発の試み―地域資源の活用とSTEAM教育に着目して―」郡山女子大学紀要第59集、4)後藤みな(2022)「ドイツの幼児教育における自然体験型プロジェクト活動の取組み―森の幼稚園を事例として―」日本科学教育学会研究会研究報告/37巻2号である。1)に関しては、イギリス教育省「Statutory framework for the early years foundation stage 2021」の中で、自然を活かした保育活動に関連する記述の抽出を試みた。加えて、保育施設に対して自然のアクティビティや保育者研修を実施している団体の代表に、ロンドン市内の保育施設ではどのようにランドスケープを活用しているのか、またどのようなテーマやプロジェクトで自然保育を実践しているのかなどについてオンラインインタビューを実施した。さらに、自然環境下における幼児のSTEAM教育プログラム開発に関して、相互に協力することを確認した。2)に関しては、自然環境下における保育活動と自然素材をSTEAM教育の視点から捉え直すための教材と、地域資源としてのランドスケープを保育実践に活かすための教材を開発し、筆者らが実践するフィールドワークにおいてサンプルを収集し、その事例を報告した。3)に関しては、これら一連の取り組みや成果を整理してまとめたものである。4)に関しては、分担者によるドイツの自然体験型プロジェクト活動の取り組みに関する研究である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度は、Covid-19感染拡大の影響を受け、計画していたヨーロッパ諸国の現地調査が実施できなかったため、研究計画に対して大幅な遅れが生じている。しかし、その代替策としてオンラインインタビューを実施するなどして事例の収集等に努めた。また、本プロジェクトの最終目標である「グローバルな視点と日本への応用を見据えた自然保育ガイドラインの作成」にむけて国内の保育者や野外指導者の協力を得ながら教材開発を開始し、実証的研究をスタートさせた。このことから、やや遅れているという評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画していたヨーロッパ5か国の現地調査は、Covid-19の影響により計画通りに実施することはできなかったが、2023年度は本研究課題の最終年度であることから、「グローバルな視点と日本への応用を見据えた自然保育ガイドラインの作成」にむけて研究成果・研究方法・研究計画を総括しながら整理する。また、研究分担者と連携しながら学会発表や雑誌への投稿、保育教材の開発など研究成果を広く発信できるよう取り組む計画である。
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Causes of Carryover |
Covid-19の影響により計画通りに現地調査を実施することができなかったため研究期間を1年延長したことと、その分の旅費として次年度使用額が生じた。最終年度である2023年度に2か国の現地調査を実施する計画である。
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Research Products
(4 results)