2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K02897
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
若槻 健 関西大学, 文学部, 教授 (40421276)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 人権教育 / 大学教育 / 教職課程 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本の大学における人権教育の実施状況の全体像、取り扱う内容等の傾向について明らかにすることを目的にしている。本年度は、全国の大学に対して質問紙調査を実施した。147件の回答を得た。量的に大学での人権教育の実施状況を把握し、どのような内容の人権課題をどの程度カリキュラムの中で行い、またカリキュラム外の啓発行事等を実施しているのかを明らかにした。 また、学内における人権問題への対応について、どの部局がその任に当たっているのか、人権問題の学内窓口の整備状況をまとめる作業を行った。また、教職課程の中で人権問題をどの程度扱っているのかについても明らかにした。さらに、人権問題について研究する研究所を設置している大学がどの程度あるのか、その研究所の活動内容、研究員の雇用体制等について明らかにした。こうした研究所は、大学における人権教育、人権啓発さらには地域社会への人権啓発を推進していく役割を果たしていると思われる。 本年度は特に、こうした基礎データをもとにして、どのような大学で人権教育が推進され、啓発の体制が整っているのか分析を行った。 次年度以降、先進校への聞き取り調査を行い他の大学の実施モデルを提示する予定である。 具体的な分析結果については、次年度以降学会発表や論文執筆で示していく。その際には、地域的な偏り、大学の規模、設置年、教職課程との関連等に注視して分析を行っていく。人権教育、人権啓発、学内で発生する人権問題への対応体制構築などが進んでいる大学とそうでない大学を比較し、その差が生じる要因を明らかにする。そうすることで大学での人権教育推進の鍵となるものを明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度実施し、単純集計で全体像を把握したが医学教育における人権教育について、本年度は詳しい分析を行い、どのような大学で取り組みが進んでいるのかをまとめた。先進校をピックアップし、聞き取り調査を行う予定であったが、調整に時間がかかり、先進校を抽出するまでにとどまった。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに「先進校」を抽出しているので、その大学を対象に聞き取り調査を行う。これらの手続きを通じて、大学における人権教育、人権啓発、人権課題窓口設置等を推進する要因を明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
先進事例校の聞き取り調査が次年度に繰り越されたため、その経費が生じた。この先進事例校への聞き取り調査を全国的に行うために繰り越し経費を使用する。
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