2019 Fiscal Year Research-status Report
校種教科をまたぐ包括的プログラミング教育人材養成カリキュラムと認定システムの開発
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19K03082
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
中田 充 山口大学, 教育学部, 教授 (60304466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷹岡 亮 山口大学, 教育学部, 教授 (10293135)
阿濱 茂樹 山口大学, 教育学部, 准教授 (00361973)
葛 崎偉 山口大学, 教育学部, 教授 (30263750)
吉村 誠 山口大学, 教育学部, 教授 (70141116)
熊谷 武洋 山口大学, 教育学部, 准教授 (20335780)
北本 卓也 山口大学, 教育学部, 教授 (30241780)
野村 厚志 山口大学, 教育学部, 教授 (40264973)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | プログラミング的思考 / プログラミング教育 / プログラミング教材 / プログラミング教育支援 / 教員研修 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の「校種や教科の枠を超えて教員として求められるプログラミング教育の知識・技能に関する包括的な評価指標を作成し、それに基づいた教員養成における授業や教員研修のためのモジュール型の人材養成カリキュラムとその教材を開発する」という目的に向けて、本年度は、主に小中におけるプログラミング教育の従事者に求められる知識や技能に関する評価指標の提案を行ってきた。 具体的には、小学校におけるプログラミング教育の先進的な実践例及び近隣学校における実践例について調査を行い、それらの実践についてどのような課題があるかを明らかにした。また、調査の結果を反映した授業モデル案を提案し、実際に地域の公立小学校にて授業実践を行い、児童や教師の反応を踏まえて具体的な課題や改善点を明らかにした。現状ではプログラミング教育を算数や理科のみならず国語や社会科のような教科の学びに結びつける点に課題がある。 さらに、やまぐち総合教育支援センターと共同して開発しているプログラミング的思考研修モジュールを用いた教員研修、及び学部授業の実践に関わり、現場の教員のプログラミング教育に関する受け止め方や課題意識、教員志望学生のプログラミング教育に関する理解度などを調査した。現状では小学校教員の意欲・関心は高いものの、中学校・高等学校の教員(特に、情報、技術、数学、理科以外の教員)の当事者意識は全くない。但し、研修においてプログラミング的思考が従来の教科の授業づくりに活用できる可能性を示すことで、教員のプログラミング教育に対する興味関心を高めることができる可能性も見られた。 以上の結果をまとめて、小学校を中心として「プログラミング教育に関わる教員に求められる資質能力」をまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、小中高校におけるプログラミング教育の従事者に求められる知識や技能に関する評価指標を作成することを目的としてきた。現状では2020年度からプログラミング教育が実施される予定の小学校を中心に、実践事例の調査と実際の授業実践を通して、教員に求められる資質能力について整理し、教員が身につけておくべき資質能力を提案した。さらに、それらを身につけるための教員研修や教員支援についても検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、小中高校における事例調査、教員研修を通して、プログラミング教育に関する教員の意識や実状に関して引き続き調査する。但し、昨今の事情を鑑みてオンラインによる研修やインタビューなども検討する。さらに、大学の授業カリキュラムと教員研修プログラム、及び、それらで使用する教材の作成を行う。柔軟にカスタマイズ可能なカリキュラムとするために、教育内容を分野や難易度に基づいて整理してモジュール化した上で、モジュール毎にプログラミング的思考やプログラミングにおける考え方や概念を解説する講義型教材と、それに対応する演習型教材とを複数作成する。また、演習型教材にはタブレットPC等を利用するものだけではなく、PC等を利用せずにワークシート等を活用する、いわゆるアンプラグドな教材も準備する。さらに、作成したモジュールを大学の授業や附属学校での校内研修、及び、申請者らが担当する免許更新講習で活用する。
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Causes of Carryover |
3月発表予定の研究会等の中止のため。2020年度の調査研究旅費及び教材作成用PCや機材等に充当する予定。
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Research Products
(6 results)