2023 Fiscal Year Annual Research Report
The importance of self-determination experience in education and child care issues of today - Based on the results of a lifespan longitudinal study
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19K03268
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
藤崎 眞知代 明治学院大学, 心理学部, 名誉教授 (90156852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 真理子 帝京大学, 教育学部, 教授 (70130010)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 生涯的縦断研究 / 自己決定体験 / ナラティブ面接 / レジリエンス / 保育形態 / 研究者・協力者関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
①年長園児のレジリエンスの評定:2019年と2021年度に研究協力園となっている子どもの主体的行動を重視する幼稚園(A園)と、保育者の誘導・統制が比較的多い幼稚園(B園)の年長児担任を対象に、藤﨑・杉本によるレジリエンス尺度(2019)を実施した。これらの資料を比較したところ、A園ではレジリエンスには性差が見られ、自己調整と気質は女児が高いのに対して、傷つき難さは女児が低かった。一方B園では、レジリエンスの3因子のうち、気質は女児が高いが、それはA園に比べて小さかった。その他の自己調整と傷つき難さの2因子には性差は見られなかった。有意意な効果が見られたのは、レジリエンス因子(p<.000)、レジリエンス×性別(p<.01)のみであった。すなわちレジリエンス因子のうち、第3因子(傷付き難さ)は概して他の2因子よりも有意に低いが、それは女児に限り見られ、さらにA園に顕著であることが示された。分散分析で年度の効果はいかなる形でも見られなかった。これは年度により、対象児と評価者が異なることを考慮すると各園の保育方針とその園児に及ぼす影響は持続的・安定的であることを示していた。 ②園長インタビュー:上記2園の園長を対象にインタビューを実施した。各園の保育方針と具体的な保育内容を吟味し、幼児の自己決定体験がどのようになされているか、共通点と相違点を明らかにした。 ③①・②について日本発達心理学会第35回大会においてポスター発表を行った。 ④生涯的縦断研究スタッフ、及び第2世代協力者(児)のインタビュー:子どもキャンプに参加していたスタッフ、及び協力者(児)を対象に、子ども時代の自己決定体験の生涯的影響性についてナラティブ面接を実施し、現在分析中である。 ⑤生涯的縦断研究のスタッフと第2世代協力者(児)との合同ミーティングを実施した。
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Research Products
(2 results)