2020 Fiscal Year Research-status Report
元国費留学生のライフストーリー研究:コンフリクト解決と生涯キャリア発達の視点から
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19K03295
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
井上 孝代 明治学院大学, 国際平和研究所, 名誉教授 (30242225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 武彦 和光大学, 現代人間学部, 教授 (60176344)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 国費留学生 / ライフストーリー / コンフリクト解決 / キャリア発達 / ポジティブ・エイジング |
Outline of Annual Research Achievements |
元国費留学生のライフストーリーをコンフリクト解決と生涯キャリア発達の視点から明らかにするために、インタビューによる個別調査を行ってきている。これまで5人の面接を行ってきた。ただし、新型コロナ流行の影響で対面のインタビューによるデータ収集が不可能になった。代替として遠隔によるインタビューに切り替えている。今年度は以下の論文が出版された。(1)の目的は、元国費外国人留学生のライフストーリーについて、留学生カウンセラーとしての研究・実践から得られた知見に基づく「コンフリクト解決」と「生涯キャリア発達」の視点から追跡インタビューし、混合研究法により量的・質的に包括的に留学の意義を検討することである。時代背景や社会環境と深く連動しあう留学のキャリア発達的意義を個人の人生の長いスパンから検証することで、今後の国費留学生施策とその発達支援のあり方に活かすことを目指すものである。本論文では、中国からの元国費留学生の女性の事例を報告した。(2)では、本研究のテーマである生涯キャリア発達とコンフリクト解決について、ピアメディエーションとの関連から考察を深めた。
(1)井上孝代・いとうたけひこ (2020) ある元国費留学生のライフストーリー研究:コンフリクト解決と生涯キャリア発達の視点から・ マクロ・カウンセリング研究, 13, 21-34. A life story of a former MEXT scholarship student to Japan from the viewpoints of conflict resolution and lifelong career development. (2)井上孝代 (2021) 人生100年時代のポジティブ・エイジング:生涯キャリア発達とピアメディエーションの視点より. 季刊 キャリア・カウンセリング研究, 112, 21-28.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は研究が進み、以下の論文が出版された。ただし、新型コロナ流行の影響で対面のインタビューによるデータ収集が不可能になった。代替として遠隔によるインタビューに切り替えている。
井上孝代・いとうたけひこ (2020) ある元国費留学生のライフストーリー研究:コンフリクト解決と生涯キャリア発達の視点から・ マクロ・カウンセリング研究, 13, 21-34. A life story of a former MEXT scholarship student to Japan from the viewpoints of conflict resolution and lifelong career development
井上孝代 (2021) 人生100年時代のポジティブ・エイジング:生涯キャリア発達とピアメディエーションの視点より. 季刊 キャリア・カウンセリング研究, 112, 21-28.
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Strategy for Future Research Activity |
ひきつづきインタビューによるデータ収集を行う。ただし新型コロナ流行の影響で対面のインタビューが難しくなり、遠隔によるインタビューに切り替えている。また学会発表なども遠隔で実施になっており、対応が必要である。
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Causes of Carryover |
理由として、(1)インタビューによる海外におけるデータ収集が不可能になったことと(2)国際心理学会が1年延期され、国際旅費が使用できなかった、の2点が主なものである。
次年度使用計画として、(1)インタビューによる海外におけるデータ収集を行い(2)1年延期された国際心理学会参加を予定している。
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