2020 Fiscal Year Research-status Report
日本版KABC-Ⅱにおける臨床的視点からの新クラスター分析システムの構築
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19K03306
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
青山 眞二 北海道教育大学, 教育学部, 特任教授 (40322862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 環 法政大学, 現代福祉学部, 教授 (70198761)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 日本版KABC-Ⅱ / 認知尺度下位検査 / 習得尺度下位検査 / 下位検査の刺激特性分析一覧 / 新クラスター / 日本版KABC-Ⅱ標準化データ / 新クラスター標準得点換算表 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の2年次の研究目標は、新クラスターの分析図及び換算値等の作成であった。分析図については、クラスターとしての分析が可能かどうかを見るための評価点のばらつき幅、可能な場合のクラスターを構成する下位検査評価点の合計及びその標準得点換算値、及びクラスター間の標準得点差の統計的有意差とまれな差の表示について、分析図として完成させた。また、この分析図は、エクセル上でKABC-2の検査結果とリンクして、自動的に算出されるようデザインすることができた。しかしながら、各クラスターの換算値の算出においては現在も継続中であり、今年度の6月末までに完了する予定となっている。このため、クラスター間の有意差及びまれな差の基準値作成も未完となっているが、これらについても標準得点換算値ができ次第取り組み、7月末までには完了する予定となっている。 また、一年時に作成したクラスターにおいても、再度見直しを行った。その結果、最終的には、認知では「空間能力」「視覚的細部への注目」「モデルの再生(視覚)」「モデルの再生(聴覚)」「短期記憶(聴覚)」「短期記憶(視覚)」「視覚運動の協応」「視覚的体制化」の8個の新クラスターとした。習得においては「教科学習の基礎技能」「言語概念」の2つの新クラスターを設定した。また認知と習得すべにまたがるクラスターとしては、「本質と非本質の区別」「数的能力」「部分と全体の関係(統合)」「推理能力」「言語理解(聴覚)」「言語表現」の6つのクラスターであり、総計、16の新クラスターとした。 このように2年次に予定されていた研究の一部は3年次にずれ込んでいるが、何とか3年次の予定研究と合わせて実施できる見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度は新型コロナの影響で、出張もままならず、その結果、作業の開始が遅れた領域が見られた。しかし、今年度の研究活動の中でカバーできるものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度もコロナの影響で、研究活動が制限される可能性があることから、zoom会議等を活用しながら、研究促進を図っていきたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナの影響で学会出張や研究打合せ等が予定どうりできなかったため、予算を執行できなかった。しかし、執行できなかった予算については、3年次の研究において、有効活用する予定である。具体的には、学会発表や研究打合せの補充に充てるほか、消耗品等に充てる予定である。
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