2021 Fiscal Year Research-status Report
日本版KABC-Ⅱにおける臨床的視点からの新クラスター分析システムの構築
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19K03306
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
青山 眞二 北海道教育大学, 教育学部, 特任教授 (40322862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 環 法政大学, 現代福祉学部, 教授 (70198761)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 日本版KABC-Ⅱ / 認知尺度下位検査 / 習得尺度下位検査 / 下位検査の刺激特性分析一覧 / 新クラスター / 日本版KABC-Ⅱ標準化データ / 新クラスター標準得点換算表 / 新クラスター分析ソフト |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究で作成したKABC-Ⅱの新クラスターにおける臨床的解釈の有用性を検証するため、日本K-ABCアセスメント学会の会員にアンケート調査を実施した。アンケート実施においては、新クラスターを分析するための解析ソフトを作成し、アンケートに協力していただけるという方々に解析ソフトを配布し、各会員が所有するケースデータを再解析していただいた。その上で、解析結果が示す、新クラスターによる新しい解釈視点が、そのケースにおいて有用な解釈として採用できるかどうかを検討してもらった。その上で、グーグルフォームによるアンケートに回答してもらった。アンケートの内容は、解釈対象の障害種や年齢、解釈可能なクラスター及びそのクラスターの臨床的有用性等である。具体的には、新クラスターによる解釈が各ケースの主訴や心理特性を理解する上で、有用であるか、また新クラスターから導き出される心理特性がその子の指導支援に活用できるか等についてである。 その結果、60ケース以上の情報が集まり、その大部分が有用であるという回答を得ることができた。しかしながらその一方で、新クラスターの各概念について、更に分かりやすい説明が必要である等のご意見もいただいている。また既存のクラスター分析で用いられていた、対比クラスターの解釈で用いられていた統計的な基準値が、新クラスターでは変更がなされていることに対する質問もあったため、この点についても統計学的に分かりやすい説明を検討する必要がある。今後、こうした問題について、我々の具体的な臨床事例の解釈を通して、さらに検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナの蔓延により、研究協議が中々持てなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
・ズームを活用した研究協議 ・シンポジウム開催による情報交換の促進 ・投稿論文による外部からの研究評価
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Causes of Carryover |
新型コロナの蔓延により思うような研究ができなかった。従って、前年度の予算をすべて研究代表と研究分担者にスライドさせて使用する予定である。
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