2022 Fiscal Year Research-status Report
日本版KABC-Ⅱにおける臨床的視点からの新クラスター分析システムの構築
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19K03306
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
青山 眞二 北海道教育大学, 教育学部, 特任教授 (40322862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 環 法政大学, 現代福祉学部, 教授 (70198761)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 日本版KABC-Ⅱ / 新クラスター / 臨床的有用性 / 臨床適用の課題 / シンポジウム / KABC-Ⅱユーザー |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究において、KABC-Ⅱにおける新クラスター分析として使用する新クラスターの確立及び、それに伴う標準化データの再分析、並びに新クラスター分析用解析ソフトの作成等を行ってきたが、新型コロナの影響で、これらの成果の臨床的検証を十分深めることができなかった。そこで、KABC-Ⅱユーザーを対象としたシンポジウムを札幌で開催し、臨床的有用性について、KABC-Ⅱユーザーとの意見交換の場を設定した。残念ながら対面でのシンポジウムは実現しなかったが、ズームによるシンポを開催し、全国のユーザーとの意見交換ができた。シンポジウムの内容は、①新クラスター分析における統計処理上の問題点について、②新クラスター分析の手続きについて、③新クラスターの臨床適用に関する課題の3本で構成した。このシンポジウムの①では、従来使用してきた5%水準の有意差ではなく、10%水準のまれな差を適用することの是非について深い議論をすることができた。またシンポジウム②では、対比クラスターだけではなく、尺度平均を基準としたクラスター間の個人内差を見る手続きについて、議論を深めることができた。さらにシンポジウム③では、具体的な症例に新クラスター分析を適用したケーススタディを通して、新クラスター分析の有用性と活用方法の課題について議論を深めることができた。従って、昨年度開催した新クラスター分析の有用性と課題に関するシンポジウムは、KABC-Ⅱユーザーとの意見交換によって、その有用性を臨床的視点から確認できたことは大きな成果だったと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナの感染拡大で、臨床的議論が十分できず、ズームによるシンポジウムの開催までしかできていない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の新クラスター分析をKABC-Ⅱの一般ユーザーにも活用してもらうための臨床研究を進め、その結果を論文としてまとめたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナの蔓延により、思うような研究ができなかった。従って、前年度の予算をすべて研究代表と研究分担者にスライドさせて使用する予定である。
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