2019 Fiscal Year Research-status Report
マインドフルネスが回避行動の低減に及ぼす影響:ランダム化比較試験による検討
Project/Area Number |
19K03329
|
Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
坂井 誠 中京大学, 心理学部, 教授 (80274603)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 竜也 名古屋市立大学, 人間文化研究科, 講師 (70802924)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | マインドフルネス / 回避行動 / うつ病 / 不安症 |
Outline of Annual Research Achievements |
マインドフルネスは様々な慢性疾患に対する新しいかかわり方として2000年ごろから注目を集めている。その中でも本研究では、うつ病や不安症に共通する要因として回避行動を新しく仮定し、それを実証的な研究を通して検証しようと試みるものである。 2019年度は、2021年度まで継続する本プロジェクトの倫理申請および大学生に対する1時点の横断的調査を行った。大学生147名に対してマインドフルネス(Five Facet Mindfulness Questionnaire日本語版)、回避行動(Cognitive- Behavioral Avoidance Scale日本語版)、抑うつ(Patient Health Questionnaire-9日本語版)にそれぞれ回答を求めた。媒介分析の結果、マインドフルネスと抑うつ症状との間には、様々な形態の回避行動が部分的に媒介しているということが明らかになった。 本研究の結果は、うつ病などに対するマインドフルネスの奏功機序をより詳細に明らかにできる可能性を持つものと考えている。本結果に基づき論文を執筆し、投稿予定である。次年度は、研究協力者を大学生だけではなく地域住民に広げ、さらに、複数時点での調査を実施することにより、マインドフルネスが将来の回避行動を予測するのかについて、詳細に検討を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度に計画していた調査は予定通り順調に実施できたため、おおむね順調に進展しているといえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の影響により少なからず研究協力者のリクルーティング等に影響が出るものと思われるが、現時点では2020年度の研究は遂行可能と判断している。
|
Causes of Carryover |
2019年度に計画されていた研究はすべて遂行したが、COVID-19の影響などで旅費等において余剰が出た。これらの費用に関しては次年度以降適切に支出する。
|