2019 Fiscal Year Research-status Report
乳がん患者へのマインドフルネスストレス低減法による介入効果の検討
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19K03355
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
山本 和美 関西医科大学, 医学部, 研究員 (30838149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蓮尾 英明 関西医科大学, 医学部, 講師 (00460824)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マインドフルネスストレス低減法 / 乳がん患者 / QOL / 身体・心理的主観的評価 / 心拍変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
乳がんは、女性におけるがんの中で罹患数が最多であり生存年数が長い。がんの罹患は、治療に伴う身体的苦痛に加えて、ライフスタイルの変更、後遺症や再発不安を抱えながら生きることを余儀なくされる。医療機関での根治的局地治療終了後は、サバイバーとして定期的な通院以外は、長期にわたり自己管理が求められるが、日本においては医療機関での治療後のサポート体制は限られている。本研究では、患者自身のセルフケアの力を高めて生活の質を向上させるための方法として、欧米で広くがんサバイバーに適用されているマインドフルネスストレス低減法を日本で実施し、実施可能性および有効性を検証することを目的とした。 関西医科大学附属病院の倫理審査委員会により本研究計画実施許可を得て、乳腺外科医師および看護師を対象に本研究の趣旨および概要を説明し、研究協力者募集の協力を要請した。また患者用に研究参加への募集案内リーフレットを作成し外来待合に設置した。主治医より参加条件を満たす研究協力者の紹介を受けて、研究代表者が直接面談し、説明文書および同意書の内容を書面と口頭で説明し、紙面での同意書を取得している。目標症例数に達するまで、引き続き研究協力者の募集を継続する。 また、長年がん患者にマインドフルネスストレス低減法を提供してきたカルガリー大学のDr Linda Carlsonが、カリフォルニア大学サンフランシスコ校附属病院サイコオンコロジー部門で研修を行う旨連絡を受け、1月下旬に渡米。サポートプログラムの実績および今後の計画など会議に出席した。Dr Carlsonによる医療者および患者へのマインドフルネスの講義およびプログラム実施のための研修を受けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力者の募集は、乳腺外科医経由および外来設置のリーフレットを介して行っている。主治医が多忙な診察中の時間を割いて本研究の説明および参加要請の労を取って頂いている。研究代表者は、参加条件を満たし、かつ患者が同意した場合にのみ紹介されて、直接その患者に会える機会が持てる。マインドフルネス未体験の主治医が限られた診察時間の中での説明は負担が軽くなく、また患者自身も内容理解や質問をする機会が限られているため、目標の研究協力者数を獲得するのに時間を要する結果となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画では、研究経両者の対象を乳がんサバイバー患者に限定していたが、これまでの参加協力者の獲得状況からは、目標症例数に達することの困難が予想される。そのため、研究対象を乳がん患者に加えて、同じく女性特有のがんを対象して関西医科大学附属病院に通院中の婦人科がんの患者も研究対象に含めることに変更した。現在、関西医科大学附属病院の倫理審査委員会に研究計画変更申請を提出し、審査中である。女性診療科の主治医には予め本研究について概要を説明し、研究協力者募集の協力要請に対して同意を得ている。
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Causes of Carryover |
研究協力者数が目標数に達せず、マインドフルネスストレス低減法のプログラムを実施するに至らなかったため、人件費および謝金が発生しなかった。 2020年度研究協力者の人数が確保できた時点でプログラムを実施し、研究協力者に謝金を支払う予定である。
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Research Products
(7 results)