2021 Fiscal Year Research-status Report
Generation problems in module categories and derived categories of commutative noetherian rings
Project/Area Number |
19K03443
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高橋 亮 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 准教授 (40447719)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 可換環 / ネーター環 / 加群圏 / 導来圏 / 特異圏 / 分解部分圏 / thick部分圏 / Serre部分圏 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 支配的局所環という新しい可換ネーター局所環のクラスを導入し、基本的な性質を調べ、他の可換ネーター局所環のクラスとの比較を行った。また、与えられた支配的局所環から別の支配的局所環を得るさまざまな方法を与えた。さらに、局所化の支配性の仮定下で適切な有限生成加群の圏の分解部分圏、有限生成加群の有界導来圏および特異圏のthick部分圏を完全に分類した。この分類定理は、同じ文脈の既存の分類定理をすべて包括するものである。(2) 可換ネーター環上の有限生成加群のテンソル積およびHom加群を調べ、Ext加群の消滅により与えられた加群の射影性の判定法を与えた。応用として、50年来の著名な予想であるAuslander-Reiten予想がCohen-Macaulay正規環上の任意の加群に対して正しいこと、および任意の可換ネーター環上のあるHom加群の入射次元が有限になる加群に対して正しいことを示した。(3) 可換ネーター環上の有限生成加群の圏のsolid生成元の概念を導入して調べた。そしてSchoutens, Krause-Stevenson, Takahashiによるthick部分圏に関する定理を統合してsolid部分圏に拡張する結果を示した。応用として、与えられたthick部分圏がいつSerre部分圏になるかという基本的な問いに対する部分的な肯定的回答を得た。(4) 可換ネーター環上の有限生成加群の圏の与えらえた部分圏がSerre部分圏になるための十分(かつ必要)条件を見出し、Stanley-Wang, Takahashiの定理の改良版をよりシンプルな証明で与えた。また、IKE閉部分圏がいつ捩れ自由類になるかという問いに取り組んだ。直和因子と拡大で任意の長さ有限の加群を生成するような加群を調べ、ある数値半群環の場合に問いに対する肯定的回答を与えた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」で述べたことはいずれも研究題目そのものに関する研究成果であるか、研究題目と密接に関係する研究成果である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も可換ネーター環の加群圏、導来圏、特異圏における生成問題に取り組んでいく。昨年度見出した支配的局所環の基本的性質を用いて、支配性の遺伝の問題に取り組みたい。また、三角圏の生成問題において通常無視するシフトの評価を特異圏上で考える。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍の影響により、予定していた国内外の出張がすべてキャンセルされるかオンライン開催に変更されたため。
|
Remarks |
Ryo Takahashi https://www.math.nagoya-u.ac.jp/~takahashi/
|
Research Products
(30 results)