2020 Fiscal Year Research-status Report
McKay correspondence and derived category
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19K03444
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石井 亮 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (10252420)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マッカイ対応 / 商特異点 / 例外生成系 / ダイマー模型 |
Outline of Annual Research Achievements |
2次元商特異点に対して G軌道のヒルベルトスキームと呼ばれるモジュライ空間が商特異点の極小特異点 解消であること,このモジュライ空間を用いて極小特異点解消の導来圏が商スタックの導来圏に埋め込み得ることが 2002 年の論文でわかっていた. このとき用いた G軌道のヒルベルトスキームは,特別な 安定性条件に対する G-constellation のモジュライ空間である. この安定性条件を動かした時にモジュライ 空間として得られる特異点解消は必ずしも極小であるとは限らないが,それらの特異点解消が極大特異点解消と呼ばれるもので支配されるという条件で特徴付けられることを示した論文が出版された. また,上原北斗氏 (東京都立大学), 大川新之助氏 (大阪大学) と共同で行なった ヒルツェブルフ曲面Σ2上の exceptional collection についての研究をさらに進めた. デル・ペッツォ曲面の場合には,例外列の研究は必ず層またはそのシフトであったが,弱デル・ペッツォ曲面であるΣ2上ではそうとは限らない.Σ2上にはいわゆる(-2)曲線があり,それが状況を複雑にしている.(-2)曲線に関する spherical twist を繰り返すことにより例外対象を簡単にするための議論などを整理した.されらに,Alvaro Nolla 氏(UA Madrid)と植田一石氏(東京大学)との共同研究共同で,群作用付きのダイマー模型とそれに対応するゴレンシュタインアフィントーリック多様体の商に対する非可換クレパント解消の関係,そしてそのような特異点に対応する群作用付きダイマー模型の構成に関する研究があるが,この研究に関する論文の改訂を行なった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で出張ができず,研究打ち合わせの機会が減った.また,オンライン講義への対応や,コロナ禍での教務委員長としての多くの事態への対応に追われ,研究のための時間があまり取れなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き大川氏,上原氏,植田氏,Nolla 氏,伊藤氏を始めとする研究協力者たちと連絡を取りながら進める予定である. ただし,もしコロナウィルス禍が早いうちに収束すれば,直接会って研究打ち合わせを行い,研究集会等にも積極的に参加する予定である.コロナウィルス禍が長引けば,オンラインで対処する.
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Causes of Carryover |
コロナ禍により,予定していた研究活動ができなかった.今年度はコロナ禍の収束が見られた場合には,積極的に研究打ち合わせ,情報収集,成果発表などを行う予定である.
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Research Products
(3 results)