2021 Fiscal Year Annual Research Report
二次設計に対応できる直接基礎の支持力算定式の構築と設計法への展開
Project/Area Number |
19K04722
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
金田 一広 千葉工業大学, 創造工学部, 教授 (30314040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 雅路 株式会社竹中工務店 技術研究所, その他部局等, その他 (10639628) [Withdrawn]
田村 修次 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (40313837)
奥村 豪悠 株式会社竹中工務店 技術研究所, その他部局等, 研究員(移行) (30591325)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 極限支持力 / 建築基礎 / 砂地盤 / 模型実験 / 剛塑性有限要素解析 / 直接基礎 / 複合荷重 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、2次設計に対応できる直接基礎の支持力の検討を行うこととしている。L2荷重に対する耐震設計が導入されている2019年発行された基礎構造設計指針では、様々な実験や実被害の状況と整合性をとるため直接基礎の支持力に導入されている傾斜荷重式を地震荷重では導入しないことにしている。しかし、その合理的な説明はされていない。本研究では直接基礎の鉛直・水平複合荷重が作用している場合の鉛直支持力の検討を行った。研究期間内(2019年度~2022年度)で1G場および遠心場の実験と数値解析を行った。 1G場の実験は鉛直水平複合荷重時の直接基礎の活動抵抗について検討した。結論として複合荷重時において滑動後、鉛直荷重は水平荷重が増加しなくても沈下や水平変位が増加するが、鉛直荷重が極限荷重の1/2以下であれば水平抵抗がピークに達しても鉛直荷重による地盤の破壊が抑えられることが示された。遠心模型実験では鉛直荷重として極限支持力の1/3まで載荷したのちに水平力を作用させ、その後鉛直荷重を載荷させた実験を行ったところ、水平力を作用させない極限鉛直荷重と同等まで荷重が増加した。数値解析によって壁面摩擦の影響を遠心場では強く受けることが分かり、今後の研究の検討事項として残った。一方、数値解析では剛塑性有限要素解析を実施して極限支持力の検討を行った。水平荷重が作用すると基礎と地盤の間で剥離が生じる可能性もあり、その影響も考慮できるようにプログラムを修正した。鉛直荷重と水平荷重を作用させた状態で鉛直載荷をして支持力を求める解析を実施したところ、鉛直だけの載荷に比べて水平載荷履歴のあるものは鉛直支持力の低下がみられた。Novaらによって提案されている支持力曲面と比較的良い対応があることを確認し、現在の基礎指針で提示されている式は若干危険側(支持力を大きく評価)であることも分かった。
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