2021 Fiscal Year Research-status Report
ケトン食が抗腫瘍免疫能を賦活化し、腫瘍の成長・予後を改善するメカニズム
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19K05917
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
中田 隆博 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (40273932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 英次 朝日大学, 歯学部, 准教授 (70533446)
横尾 宏毅 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (30332894)
杉山 千歳 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (00326125)
森下 紗帆 常葉大学, 健康プロデュース学部, 助教 (30614010)
佐藤 泰司 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 生化学, 教授 (10505267)
内田 千晴 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 准教授 (60223567)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ケトン食 |
Outline of Annual Research Achievements |
ケトン食モデルの検討を本年度完了した。ケトン食の保存方法、マウスの投与方法に関するスタンダードを確立した。 癌転移モデル動物の作成については、BALB/cマウス由来の大腸癌CT26細胞株をBALB/cマウスの皮下に注射するモデルを実施した。しかし、皮下注射モデルでは、ケトン食投与群と普通食投与群の生存に有意差は見られなかった。 in vivoイメージング法に使用するためにルシフェラーゼ遺伝子を導入したCT26 nanoluc株は、細胞自体の悪性度が野生型のCT26と比べて、大きく異なることが昨年度判明していたので、異なる遺伝子を導入したCT26細胞株を何種類か皮下注射による投与して検討したが、やはり、どの細胞株でもケトン食と普通食の間に有意差はえられなかった。 一方、腹腔内に癌細胞を投与するモデルを試したところ、生存率に有意差が見られることが分かった。この結果は非常に重要であるので再現性を十分に確認する必要がある。また、細胞株を変えて同様の結果が得られるかどうか検討する必要がある。 本来は本年度が最終年であり、各種サイトカイン測定のためのELISAやFACSなどの免疫系の測定を実施した。しかし、他県からの研究者が大学へ入構する許可が下りている短期間に、FACS用のサンプルの回収を行う必要があり、実験計画は当初、想定していたものに比べて大幅に遅れた。したがって、研究期間を2022年度末まで延長した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1年間の研究期間のほとんどに渡って、コロナウイルスの影響下にあり、十分な研究環境を整えることができなかったため。長期間、県外研究者の大学入構が制限されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
ケトン食が担癌マウスの寿命を延ばすという結果の再現性を十分確立する必要がある。マウスの免疫系の動態に関して詳細なデータを取得する必要がある。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由: 学外研究者との共同研究を前提にしている。コロナウイルスの影響により学外出張が大幅に制限され、県外研究者の本学入構も禁止されたため、当該年度に予定していた実験計画に全面的に遅延が生じたから。
次年度使用額の使用計画: ケトン食が担癌マウスの寿命を延ばすという結果の再現性を十分確立する。マウスの免疫系の動態に関して詳細なデータを取得する。
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