2021 Fiscal Year Annual Research Report
黒毛和種集団の人工授精受胎率向上を目指した遺伝子多型の解明
Project/Area Number |
19K06370
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
石田 孝史 宮崎大学, 農学部, 准教授 (50253810)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 黒毛和種 / 受胎率 / 繁殖雌牛 / 人工授精種雄牛 / 遺伝子多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
繁殖能力の1つである凍結精液による人工授精受胎率の低下要因となる遺伝子多型を探索し、人工授精受胎率向上を目指した知見を得ることを目的として実施している。 網羅的SNP解析により確認された全きょうだい関係にある種雄牛2頭および別家系に属する人工授精受胎率が低い種雄牛1頭で異なる遺伝子型を示した遺伝子多型を主として、より低コストで多頭数の判定が可能であるPCR-RFLP法による解析プロトコールの確立を行った。その結果、アミノ酸置換を伴う21 SNPs、多型により終止コドンとなるもの6 SNPs、終止コドンがアミノ酸をコードとなるもの3 SNPs、開始コドンが別のアミノ酸をコードとなるもの5 SNPs、イントロン領域における10 SNPs、合計45多型を判定するPCR-RFLP法による解析プロトコールが確立できた。 先に確立したものと併せ、このプロトコールを用いて、宮崎大学附属住吉牧場において2004年1月~2020年12月に実施した各産次初回人工授精記録を持つ繁殖雌牛22頭およびこの人工授精に用いられた宮崎県家畜改良事業団で管理される種雄牛18頭の遺伝子型判定を実施した。計167遺伝子多型を解析し、各遺伝子型が各産次初回人工授精による受胎率について多変量ロジスティック回帰分析を行った。その結果、繁殖雌牛において28多型、人工授精に供した種雄牛において7多型で遺伝子型間で有意(p < 0.05)なオッズ比が認められた。この遺伝子多型の内訳は、繁殖雌牛ではアミノ酸置換を伴うもの20多型、終止コドンがアミノ酸をコードとなるもの2多型、アミノ酸置換を伴わないもの1多型、イントロン領域におけるもの5多型であった。また人工授精に供した種雄牛ではアミノ酸置換を伴うもの6多型、イントロン領域におけるもの1多型であった。
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