2019 Fiscal Year Research-status Report
A novel mechanism whereby EBI3, one of IL-27 cytokine subunits, augments target protein expression under inflammatory conditions
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19K06570
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
善本 隆之 東京医科大学, 医学部, 教授 (80202406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 出 東京医科大学, 医学部, 講師 (00569527)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | EBI3 / MHCクラスI |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、以前にEBI3欠損CD4+T細胞を、Th17分化条件下で活性化させると、IL-23レセプター(R)のサブユニットの1つIL-23Raの発現増強が、野生型細胞に比べて低下することを見出し、EBI3がIL-23Raの蛋白質レベルでの安定性を増強することを明らかにした。そこで、2019年度は、樹状細胞(DC)におけるEBI3の同様な標的蛋白質の発現増強の可能性として、MHCクラスI発現について解析した。まず、骨髄由来未成熟DCを鶏卵白アルブミン(OVA)257-264ペプチド存在下でLPSで刺激し、DC上のMHCクラスIとOVA257-264ペプチドの複合体の形成を、その複合体を認識する特異的抗体(25-D1.16)を用いてFACS解析した。その結果、EBI3欠損未成熟DCでは、野生型細胞に比べて、複合体が殆ど形成されないことが示された。この時、IL-27のレセプターの1つWSX-1欠損未成熟DCは野生型と同様な結果であり、IL-27の関与は無視できることがわかった。さらに、OVA特異的なTCR受容体のトランスジェニックOT-Iマウス由来ナイーブCD8+T細胞の細胞増殖誘導能を調べると、同様な結果が得られた。次に、マウスメラノーマB16F10腫瘍にEBI3を恒常的に発現した細胞を作製し、IFN-g刺激によるMHCクラスI発現増強をFACSで調べると、EBI3存在下でMHCクラスI発現がさらに増強される傾向にあった。同様な結果は、HEK293T細胞にそれぞれの発現ベクターを遺伝子導入した再構成系でも見られた。さらに、この時、それぞれの分子に対する抗体を用いた免疫沈降反応とウエスタンブロット解析により両者が会合すること、免疫組織化学的解析より両者が共局在することもわかった。これらの結果は、EBI3がMHCクラスI発現の増強にも関与している可能性を示唆しており、さらに検討を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
EBI3とMHCクラスIとの関係は、大分明らかにすることができてきていると思うので。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、EBI3が会合しその標的分子の発現を蛋白質レベルで増強する分子として、IL-23RaやMHCクラスIの他に何かないかについて、抗EBI3抗体を用いた免疫沈後反応とその後の銀線色により網羅的に解析する他、以前に会合が報告されているがその役割は未だ不明の選択的オートファジーのための標的となる他の分子と結合するオートファゴソームのカーゴ蛋白質であるSequestosome 1/SQSTM1/p62との会合についても検討する。 (1) 網羅的解析:EBI3の標的分子として、これまで見出したIL-23RaやMHCクラスIの他に何かないかを網羅的に調べるために、EBI3発現ベクターおよびコントロールとしてその空ベクターを強制的に遺伝子導入したマウスメラノーマB16F10腫瘍細胞の細胞溶解液を抗EBI3抗体で免疫沈降し、電気泳動で分離し、銀染色によるEBI3と特異的に共沈降される分子のバンドを切り出し、質量分析法により解析し、会合する分子の同定を試みる。 (2) Sequestosome 1との会合:以前に、EBI3の同定の論文でEBI3がp62と会合することが報告されているが、その時は、p62の機能は不明であった。そこで、まず、両者が会合するかを、それぞれの発現ベクターをHEK293T細胞に遺伝子導入し、その細胞溶解液をそれぞれの分子に対する抗体を用いた免疫沈降反応とウエスタンブロット解析により、両者が会合することを調べる。次に、EBI3およびコントロールベクターを恒常的に発現するB16F10細胞を用いて、オートファジーのマーカであるLC3の発現をその抗体を用いたウエスタンブロットにより調べるなどの検討により、腫瘍増殖における役割等を明らかにする。
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Causes of Carryover |
端数をピッタリ合わすことが難しいため、次年度使用額が生じた。次年度請求額と合わせて、消耗品の購入に充てる予定である。
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[Journal Article] Necroptosis of intestinal epithelial cells induces type 3 innate lymphoid cell-dependent lethal ileitis.2019
Author(s)
Shindo R, Ohmuraya M, Komazawa-Sakon S, Miyake S, Deguchi Y, Yamazaki S, Nishina T, Yoshimoto T, Kakuta S, Koike M, Uchiyama Y, Konishi H, Kiyama H, Mikami T, Moriwaki K, Araki K, Nakano H.
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Journal Title
iScience
Volume: 15
Pages: 536-551
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Plasmacytoid dendritic cells protect against immune-mediated acute liver injury via IL-35.2019
Author(s)
Koda Y, Nakamoto N, Chu P, Ugamura A, Teratani T, Shiba S, Taniki N, Sujino T, Miyamoto K, Mikami Y, Suzuki T, Yamaguchi A, Morikawa R, Sato K, Yoshimoto T, Kanai K.
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Journal Title
J Clin Invest
Volume: 129(8)
Pages: 3201-3213
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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