2019 Fiscal Year Research-status Report
Bioarchaeological reconstruction of life history patterns of the medieval and early modern Japanese using multiple methods
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19K06868
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
長岡 朋人 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (20360216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤藤 りかい 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), ポスドク研究員 (50814612)
岡本 珠織 (藤澤珠織) 青森中央学院大学, 看護学部, 講師 (70595694)
澤藤 匠 (蔦谷匠) 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生物地球化学プログラム), ポストドクトラル研究員 (80758813)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生物考古学 |
Outline of Annual Research Achievements |
鎌倉市由比ガ浜中世集団墓地遺跡(No.372)は,滑川河口の西側に位置し,遺跡内には2000年に発掘された由比ガ浜二丁目1015番23地点と2012年に発掘された由比ガ浜二丁目1014番15地点がある。両者とも膨大な人骨が出土し,前者からは12~13世紀に属する592体の人骨が出土したが,後者から出土した人骨は未報告である。後者の地点の年代は明らかではないがかわらけから14世紀代から戦国時代と推測された。本研究では後者の地点から出土した人骨を整理・記載を行い,形態学的研究から中世鎌倉の人々の姿かたちや生老病死に迫りたい。先行研究では,鎌倉市から出土した中世人骨は,長頭,低身長,短命という特異性を持つが,後の時期になるほど短頭化や長寿化が進むことが示唆された。本研究は,由比ガ浜二丁目1014番15地点から出土した人骨を分析し,中世人骨の生物考古学的特徴の多様性を解明したい。具体的には,(1)人骨を試料とした放射性炭素年代の推定,(2)性別・死亡年齢構成の復元,(3)頭蓋や四肢骨の計測的特徴の解明,(4)エナメル質減形成出現頻度による生活水準を解明した。 次に、日本人の死亡年齢分布の時代推移を明らかにした。中世においてもっとも若年死亡率が高く、劣悪な社会環境における生老病死の実像に迫った。また、本研究課題では、縄文時代、古墳時代の発掘人骨の調査も行い、病気や寿命に関わる生物考古学的データを収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究分担者が育休中であるため今年度は準備期間として研究を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
データの収集と分析を行う。論文執筆や分析に注力する。
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Causes of Carryover |
研究分担者が育休中であるため今年度は研究室内での分析や論文執筆を行い研究費の使用を控えた。次年度はデータ収集や新規手法の探求など、今までにないスピード感をもって研究を進める所存である
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Research Products
(1 results)