2021 Fiscal Year Annual Research Report
Crosstalk between the Mnk- and mTOR-signaling pathways in tumor-related translational regulation
Project/Area Number |
19K07094
|
Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
福永 理己郎 大阪医科薬科大学, 薬学部, 教授 (40189965)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 俊裕 大阪医科薬科大学, 薬学部, 助教 (30580104) [Withdrawn]
伊藤 千紘 大阪医科薬科大学, 薬学部, 助教 (60639029)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 翻訳制御 / Mnk / eIF4E / mTOR / CRISPR/Cas9 / MAPキナーゼ / MAPKAPキナーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に基づき、Mnk1遺伝子を欠失したHeLa細胞を用いて、CRISPR/Cas9法によりMAPK(ERK1/2),JNK(JNK1/2/3),p38MAPK(p38α/β/γ/δ),あるいはmTORC1/2構成分子の網羅的ノックアウト(以下,KOと略す)を試み,Mnk-eIF4E翻訳調節系の制御に関わるシグナル伝達系の解析を行い、以下の結果を得た。 (1) ERK1/2-ダブルKO細胞は増殖できずに死滅したため,p38α/β/γ/δ-四重KO細胞やERK2/ p38α/β/γ/δ-五重KO細胞を用いて解析した結果, p38の全遺伝子とERK2を欠失してもmTORC1阻害剤EverolimusによるeIF4Eのリン酸化レベルの上昇が観察され,このクロストークはERK1またはERK2を介することが示唆された。 (2) mTORC2を構成するタンパク質の欠失がMnk2活性化のクロストークに及ぼす影響を解析するためにMnk1-KO HeLa細胞を用いてmLST8, Sin1, Rictorの各遺伝子をKOして解析した。その結果,EverolimusによるMnk2の活性化にはSin1,やRictorは必要でないが,mLST8が何らかの関与をすることが示唆された。 (3) Mnk1/2が属するMAPKAPキナーゼファミリー(Mnk1/2, MK2/3/5,MSK1/2,RSK1/2/3/4)によるストレス応答翻訳制御を明らかにする目的で,各遺伝子の単独KOや多重KO細胞を作成してストレス刺激に対する応答性を解析した。その結果, CREB転写因子のリン酸化には主にMSK1/2サブファミリーが関与し,熱ショックタンパク質25/27のリン酸化には主にMK2/3サブファミリーが関与することが明らかになった。
|