2023 Fiscal Year Annual Research Report
Regulatory T cells and drug-induced liver injury in type 2 diabetes
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19K07202
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
濱田 和真 帝京平成大学, 薬学部, 准教授 (90596884)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | RNA-seq / ネットワーク解析 / 脂肪肝 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は2型糖尿病マウス脂肪肝における網羅的遺伝子発現解析、すなわち代謝異常に関連した脂肪肝において発症する薬物性肝障害の分子機構を肝免疫環境の視点から予測、評価、解釈するために必要なデータを取得する目的で肝組織を用いてRNA-seq解析を実施した。代謝異常を伴う脂肪肝マウスは食餌誘発、遺伝子変異・改変、それらを複合させた系など個々に特徴、長短を持つ様々なモデルが開発されており、モデル間の病態に多様性が見られ遺伝子発現もまた異なる。したがって、どういったステージあるいは病態を想定して肝免疫応答の知見を収集するのか目的を満たす適切なモデルを選択し、解析する必要がある。これまでの生化学的解析から脂肪肝に適応して肝ミトコンドリアが機能変化し、肝毒性化合物を直接作用させると自然免疫を誘導するDAMPsを顕著に放出する表現型を持つ糖尿病・脂肪肝病態モデルを見出している。また、代謝反応の中心かつ炎症、細胞死シグナルのプラットフォームであるミトコンドリアから放出される分子群を用いて分子間ネットワーク解析を実施し、肝細胞で起こりうる様々な生物学的事象を抽出している。そこで当該マウス肝組織を用いて上述した網羅的遺伝子発現データを取得した。得られたRNA-seqデータの構造を解析するとともに対照非脂肪肝組織と比較して有意に発現変動している遺伝子群を同定した。さらにそれら発現変動した遺伝子群に対するネットワーク解析等の生物情報科学的アプローチによって、本脂肪肝病態、肝免疫応答を説明する遺伝子発現変化およびpathway等に関する知見を得た。
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