2019 Fiscal Year Research-status Report
FFPE標本を活用した電顕高分解能CLEM法の確立 新たな腎移植病理診断の探求
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19K07423
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| Research Institution | Showa University |
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Principal Investigator |
高木 孝士 昭和大学, 大学共同利用機関等の部局等, 講師 (10774820)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
康 徳東 昭和大学, 医学部, 助教 (00571952)
本田 一穂 昭和大学, 医学部, 教授 (10256505)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 走査電子顕微鏡 / 免疫電顕染色 / ホルマリン固定パラフィンブロック / CLEM法 / 腎生検 / 移植腎 / 病理診断 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
透過電子顕微鏡では煩雑な試料作製、組織の微小な範囲しか観察できないという問題がある。この解消のために、簡易的な試料作製方法としては病理組織診断で使用され管理保管されているホルマリン固定パラフィン包埋組織（formalin-fixed paraffin embedded: FFPE）試料を使った新規免疫電顕染色法の検討、広範囲観察な試料観察が可能な走査電子顕微鏡を用いた透過電子顕微鏡データとそん色の無い新たな電子顕微鏡解析方法の確立を目指している。この確立によって透過電子顕微鏡試料の限界の克服、試料作製の煩雑さの回避、迅速な電子顕微鏡診断といった電子顕微鏡病理検索の問題の解消が期待される。また本研究ではこの解析手法を移植腎の①T細胞関連型拒絶反応の解析、②抗体関連型拒絶反応の解析、③移植後ウイルス感染症などの解析に応用する。
本研究は、新たな解析手技の確立して移植腎診断の診断精度向上のために、FFPE検体を用いて、光学顕微鏡検体の持つ幅広い領域情報を、CLEM法を応用して電子顕微鏡観察による詳細な局所情報に相関させ、移植腎の拒絶反応の病理診断の精度の向上を目指す重要な研究である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は新たな免疫染色方法の検討に注力しておおむね順調に進んでいるが、微細な部位の染色の染め分け、染色強度の鑑別などの課題が残っている。免疫染色後のFFPE切片を樹脂包埋してその表面を研磨した試料を用いて走査電子顕微鏡で高倍率観察する手法に関しては、試料にμオーダーで樹脂をコートする手法は確立できた。しかし、試作した研磨機の精度が悪く、表面研磨では良い結果が得られていない。
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| Strategy for Future Research Activity |
今期は、①染色方法と研磨方法のブラッシュアップと②移植腎試料のデータ解析方法の確立の2つの内容を中心にして進める。染色方法では組織の陽性と陰性部位の高分解能での鑑別が可能な染色手技の更なる検討、染色試薬の最適化を検討する。試料表面研磨方法の検討では新たな装置を使った研磨方法の検討を進める。これと併用してT細胞関連型拒絶反応、抗体関連拒絶反応、移植後ウィルス感染症などで得られた移植腎データを利用して拒絶反応の病態変化とその病態形成機序に関連した分子の解析を進める。
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| Causes of Carryover |
初年度は外注予定であった人件費は処理量が少なかったため、全て自分で行う事ができたため必要なくなった。また、必要な消耗品に関しては染色の検討段階だったため、必要最低限の購入で済ませており、当初計画より少額になった。次年度は検討科目が増加するため初年度の余剰金を用いて物品の購入と外注による解析をする予定である。
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