2023 Fiscal Year Annual Research Report
去勢抵抗性前立腺癌に対する新規免疫療法の確立に目指した腫瘍免疫機構の解明
Project/Area Number |
19K07486
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
高橋 智 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (60254281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内木 綾 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (20509236)
加藤 寛之 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80791293)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 去勢抵抗性前立腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々が樹立したラット去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)細胞株(PLS10, PLS20, PLS30)はいずれもヌードマウス皮下に生着する。正常免疫能ラットに同所移植するとPLS10は生着するが、PLS20、PLS30では腫瘍は形成されないことを見出している。今回の研究では、PLS10における新規の腫瘍免疫回避機構を見出し、前立腺癌の予防法および治療法の開発に繋がる基礎的なデータを得ることを目的とする。PLS10由来cDNA発現ライブラリーの作成、マイクロアレイ解析による候補遺伝子群の検討、空間トランスクリプトーム解析手法を用いて、責任遺伝子の同定を目指した。PLS10由来cDNA発現ライブラリーの作成を試みたが、適切なcDNAライブラリーを得ることができなかった。そのため、マイクロアレイを用いた解析を進めた。PLS10のみで高発現している9遺伝子を見いだし、CD81、Ccl2、Cx3cl1、Nradd、Tmem252の5遺伝子がPLS10のみで高発現していることを確認した。まずCD81導入PLS30をラットに同所移植したが、腫瘍形成はみられなかった。Ccl2, Cx3cl1についてもそれぞれ遺伝子導入PLS30を作成、移植実験を行ったが、いずれも腫瘍形成は得られなかった。次に生体内における遺伝子発現を検討するために、PLS10, PLS30をそれぞれラット前立腺に移植し、Photo-isolation chemistry技術を用いた空間トランスクリプトーム解析を行った。その結果、PLS10において高発現している遺伝子群が115、低発現している遺伝子群が14見出された。高発現している115遺伝子のなかから候補となる3遺伝子を抽出し、Pmepa1がPLS10で高発現していることが確認した。Pmepa1導入PLS30株を作成し、ラット前立腺腹葉への移植実験を進めているところである。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Switching mechanism from AR to EGFR signaling via-3-O-sulfated heparan sulfate in castration-resistant prostate cancer2023
Author(s)
10.Ota, H., Sato, H., Mizumoto, S., Wakai, K., Yoneda, K., Yamamoto, K., Nakanishi, H., Ikeda, J-I., Sakamoto, S., Ichikawa, T., Yamada, S., Takahashi, S., Ikehara, Y., Nishihara, S.
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 13
Pages: 11618
DOI
Peer Reviewed / Open Access