2021 Fiscal Year Annual Research Report
初期エンドソームの機能破綻に着目した神経変性疾患発症機構の解析
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19K07832
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
大友 麻子 東海大学, 医学部, 講師 (50535226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦野 伸二 東海大学, 医学部, 教授 (60281375)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 初期エンドソーム / 神経変性疾患 / 神経細胞 / iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
エンドサイトーシスによって細胞内に取り込まれた物質は初期エンドソームで選別を受けて、分解経路である後期エンドソームからリソソームへ輸送される分子と、再利用経路であるリサイクリングエンドソームを介して細胞膜やゴルジ体に輸送される分子に振り分けられる。この初期エンドソームを中心とした物流システムの破綻は、がん、アルツハイマー病などの神経変性疾患、免疫疾患など多様な疾患の原因となっている。従って、この細胞内物システムを分子レベルで理解することは前述の疾患を理解するためにも重要である。そこで本研究は、アルツハイマー病などの神経変性疾患でみられる初期エンドソームの機能破綻に着目し、なぜ、加齢や神経変性疾患によって初期エンドソームの機能破綻を生じるのか、そして、それがどのように神経細胞の変性を引き起こすのかを明らかにすることを目的とする。本年度は、昨年度までに、培養細胞を材料としたたBio-ID法による活性化Rab5に結合する分子のスクリーニング方法を確立した。しかし、結合を確認できたのは既知分子のみであった。そこで本年度は、神経細胞特異的活性化型Rab5結合因子を探索するために、iPS細胞株を利用し、それから分化誘導した神経細胞を利用することを計画した。ゲノムの特定部位にノックイン法によって、BioID vector, Bio-ID-Rab5_WT、Bio-ID-Rab5-DN, Bio-DI-Rab5-CAを発現カセットを導入したiPS細胞をクローニングした。現在、それらを用いて神経細胞に分化誘導した細胞を材料として用い、神経細胞におけるエンドソーム破綻に関与する分子の同定を試みている。
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Research Products
(5 results)