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2020 Fiscal Year Research-status Report

臓器特異的な糖代謝異常を反映する分泌小胞内蛋白質の探索と体液診断への応用

Research Project

Project/Area Number 19K07871
Research InstitutionHealth Sciences University of Hokkaido

Principal Investigator

高橋 伸彦  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (20372279)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 木村 敦  北海道大学, 理学研究院, 准教授 (90422005)
大村 一将  北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (10803637)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords糖代謝異常 / 分泌小胞 / 体液診断
Outline of Annual Research Achievements

本研究目的は細胞外分泌小胞に含まれるタンパク質のうち、臓器特異的な糖代謝異常を反映する病態マーカーとなりえるものを検索・同定することである。本年度も昨年度に引き続き糖代謝にかかわる主要な臓器の構成細胞である脂肪細胞や骨格筋細胞に着目し検討を進めた。まず、脂肪細胞の代謝異常に関して、炎症とかかわりあいの考えられる転写因子をsiRNAを用いてknockdownさせ、病態モデルを作成しその評価を行った。さらに細胞培養液より二次元電気泳動に用いるサンプルを抽出・精製した。一方、骨格筋細胞においては糖代謝の改善に関係する薬剤:メトホルミンの添加による検討も加えた。これらの処置を行い、集めた培養液をカラムにて濃縮した後、細胞外分泌小胞の抽出はより多くの収量が得られるサイズ排除法を用いて行った。そして、得られた細胞外分泌小胞サンプルの質を評価した。また、サンプルとして分泌小胞に限定せず細胞外に分泌されるタンパク質や細胞内タンパク質についても比較検討することとした。昨年の課題であったサンプルの精製については工夫を行い、精度を上げることができた。加えて、二次元電気泳動を行ったときに明瞭なスポットが得られるよう、アルキル化処理などの工夫を凝らした。特に細胞内タンパク質における検討では、二次元電気泳動によるタンパク質スポットの比較から、変化が認められた部位を切り出し、質量分析(MALDI-TOF/MS)にて病態に関わると思われるタンパク質の候補をいくつか同定した。このようにタンパク質同定の手法は確立したため、次年度は細胞外分泌小胞および細胞外液について検討を押し進める予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

COVID-19感染症の蔓延にともなって、研究外の業務が著しく増加したために、研究活動に制限が生じ計画通りに進められなかった。

Strategy for Future Research Activity

社会事情から研究は遅れているが、全体の方向性はかわらない。また、COVID-19感染症下でも通常業務が行えるようになってきたため、本年度は状況に関わらず研究を加速していく。実際の計画としては、昨年度におおかたのサンプルは採取できており、本年度はそのサンプルを用いて二次元電気泳動を繰り返し、変化のあるスポットを同定し、質量分析にて候補となるタンパク質を同定する。同定されたタンパク質の中でも臓器あるいは細胞特異的なものや変化の大きなものを指標として分泌小胞内マーカータンパク質の候補とする。さらに、得られたマーカータンパク質の細胞内発現動態(遺伝子発現も含めた)も検討に加え、病態との関連を探ることとする。また、分泌小胞内のタンパク質で有意なものが得られない場合も考慮し、細胞外に分泌されたタンパク質についても検討を行うこととする。以上の検討を通じて、病態との関与が認められたタンパク質についてはin vivoの実験系にて詳細な評価を行い、体液診断への応用を探りたい。

Causes of Carryover

(理由)COVID-19感染症の蔓延にともなって、研究外の業務が著しく増加したために、研究活動に制限が生じ計画通りに進められなかった。それにより、当初に購入を予定していた抗体(1つ1つが高価であり、相当数必要と見積もっていた)や試薬などを購入できなかったためである。
(使用計画)令和3年度は質量分析の結果に基づき、多くの物品が必要となる。そのため、必要額に変更はない。

  • Research Products

    (5 results)

All 2020

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] The antiphosphatidylserine/prothrombin detection in solid phase assay is largely dependent on the type of samples2020

    • Author(s)
      Kumano Osamu、Ieko Masahiro、Yoshida Mika、Naito Sumiyoshi、Ohmura Kazumasa、Takahashi Nobuhiko
    • Journal Title

      International Journal of Laboratory Hematology

      Volume: 42 Pages: e177-e179

    • DOI

      10.1111/ijlh.13226

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Novel assay based on diluted prothrombin time reflects anticoagulant effects of direct oral factor Xa inhibitors: Results of multicenter study in Japan2020

    • Author(s)
      Ieko Masahiro、Ohmura Kazumasa、Naito Sumiyoshi、Yoshida Mika、Sakuma Ichiro、Ikeda Kozue、Ono Shouko、Suzuki Takeshi、Takahashi Nobuhiko
    • Journal Title

      Thrombosis Research

      Volume: 195 Pages: 158-164

    • DOI

      10.1016/j.thromres.2020.07.020

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] ラテックス免疫比濁法を用いた新規トロンビン・アンチトロンビン複合体測定試薬における抗プロトロンビン抗体の影響2020

    • Author(s)
      吉田 竜也、吉田 美香、内藤 澄悦、大村 一将、高橋 伸彦、家子 正裕
    • Journal Title

      臨床病理

      Volume: 68 Pages: 877-882

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 3T3-L1細胞において長鎖非コードRNA-Drehのノックダウンはvimentinを介したGLUT4の細胞膜発現増加によって糖取り込みを促進する2020

    • Author(s)
      高橋 伸彦、木村 敦、大村 一将、内藤 澄悦、吉田 美香、家子 正裕
    • Organizer
      第63回日本糖尿病学会年次学術集会
  • [Presentation] 直接経口抗凝固薬治療中の出血予測因子について2020

    • Author(s)
      内藤 澄悦、大村 一将、家子 正裕、吉田 美香、鈴木 健史、高橋 伸彦、小野 尚子、佐久間 一郎
    • Organizer
      第21回日本検査血液学会学術集会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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