2019 Fiscal Year Research-status Report
胸部大動脈瘤におけるトランスフェリン受容体1の関与と新たな治療法の開発応用
Project/Area Number |
19K07950
|
Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
内藤 由朗 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10446049)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
康村 誠希 兵庫医科大学, 医学部, 病院助手 (10784051)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 大動脈瘤 / 鉄 / トランスフェリン受容体 / 高血圧症 / 内科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、『胸部大動脈瘤の形成過程に、血管平滑筋細胞における細胞内鉄取り込み受容体 トランスフェリン受容体1が関与する』との仮説を立て、血管平滑筋細胞特異的トランスフェリン受容体1遺伝子ノックアウトマウスを作成し、胸部大動脈瘤におけるトランスフェリン受容体1の役割の解析を行う計画を立てた。
まず、血管平滑筋細胞特異的トランスフェリン受容体1遺伝子ヘテロノックアウトマウスを作成し、血圧、血管構造、細胞内シグナル伝達などを評価したところ、野生型マウスと比べ大きな差はないことがわかった。
次に、両マウスに昇圧因子であるアンジオテンシンⅡを投与し、胸部大動脈瘤モデル作成した。その結果、血管平滑筋細胞特異的トランスフェリン受容体1遺伝子ヘテロノックアウトマウスは野生型マウスに比べ胸部大動脈瘤の発生率が低いことが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に予定していた血管平滑筋細胞特異的トランスフェリン受容体1遺伝子ノックアウトマウスの作成が安定してできたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
なぜ血管平滑筋細胞特異的トランスフェリン受容体1遺伝子ヘテロノックアウトマウスでは野生型マウスに比べ胸部大動脈瘤の発生率が低いのか、そのメカニズムを細胞内シグナル伝達などを中心に、培養血管平滑筋細胞なども用いて精査していく。
|
Causes of Carryover |
初年度に使用した物品費が予定より低く抑えれたため。次年度はタモキシフェン誘導型TfR1遺伝子ノックアウトマウスを用いた実験を予定している。そのため、マウスの作成やタモキシフェンなどの消耗品の購入に助成金の使用を予定している。
|
Research Products
(1 results)