2021 Fiscal Year Research-status Report
嗜銀顆粒性認知症の随伴神経・精神症状と責任病巣に関する臨床神経病理学的研究
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19K07988
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
齊藤 祐子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (60344066)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 黒質 / 脳幹 / 嗜銀顆粒 |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソニズムを呈した代表2症例について報告をしつつ、多数例での病理の検索を勧めた。 症例1については、82歳時に易怒性が目立つ認知症で発症。まもなくパーキンソニズムが出現。進行性核上性麻痺とアルツハイマー病の合併と診断された。ADLの低下とともに寝たきりとなり85歳で死亡。通常の嗜銀顆粒の出現(Stage III)とともに脳幹の病変が目立った。症例2は82歳時,慢性腎不全で当院腎臓内科に入院中,神経内科診察にて,parkinsonism(induced cogwheel rigidity (+, +),姿勢反射障害)を指摘された.HDS-R 21/30,MMSE 24/30と、認知機能の低下も伴っていた。であった.84歳時,腎不全増悪にて死亡.病理解剖の結果、症例1と同様に嗜銀顆粒の広範な出現とともに黒質をはじめとした脳幹にも病変を認めた。 多数例での検討では、統計等の確認を行っているが、同様の傾向が出ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ渦で、共同研究者が研究室に出入り出来ない期間が長く、計画より若干遅れているが、今年度には、症例報告は終了出来る見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
多数例の検討については、標本の染色までは終了している。所見を取り、統計処理を行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ渦で、学会発表を行うための旅費の使用が無く、研究も遅れる傾向にあったため。今年度の使用計画としては、主に学会や誌上発表のために利用する。
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Research Products
(17 results)