2020 Fiscal Year Research-status Report
MRIとテクスチャー解析を応用した腎線維化の低侵襲的定量評価法の開発
Project/Area Number |
19K08124
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石神 康生 九州大学, 医学研究院, 教授 (10403916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 貞之 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60239548)
伊良波 裕子 琉球大学, 医学部附属病院, 講師 (50305207)
與儀 彰 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80510718)
加留部 謙之輔 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20508577)
齋藤 誠一 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80235043)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 腎 / 画像診断 / 予後解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
腎線維化の定量評価としてT1ρ画像やテクスチャー解析を応用する研究を計画していた。息止めの腹部MRIではT1ρ画像が想定した画質が得られなかったので、これまでは至適撮像法について検討してきた。具体的には、T1ρ画像撮像におけるロッキングパルスの調整でアーチファクトを低減させる試みを行っていた。しかしながら、コロナ禍により研究の打ち合わせや撮像条件の調整を十分に行うことが出来なくなった。 最新のMRI画像を用いた低侵襲的な腎機能の評価として腎腫瘍患者の非造影MRIによる血流評価をarterial spin labeling法を用いることで試みた。対象は腎腫瘍患者で、当初の研究と同様に健側腎と腫瘍側の腎皮質に関心領域を置き、arterial spin labeling法で腎皮質の血流計測を行った。T1ρ画像と同様、画質的に計測が困難なものもあり、腎皮質の分離が困難なものは検討対象から除外した。定量評価が可能であった症例で、腎皮質の血流とeGFRとで相関がないか検討した。しかしながら、arterial spin labeling法で得られた腎血流のパラメーターとeGFR値との間に有意な相関関係は見いだせなかった。 そのほか、PETによる腎腫瘍を対象とした検討を行った。また、texture解析についても新しい知見が得られないか検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
T1ρ画像の画質が不十分なために、調整を行っていたが、コロナ禍のために画質調整を進めることが出来なかった。また、県をまたいだ出張も制限され、研究の打ち合わせや学会等での情報交換にも大きな制限があった。ボランティアによる画像撮像もコロナ禍による制限のため、十分に行えなかった。撮像可能な新しいMRIの撮像法で、当初の研究と同様のアプローチを試みたが、現行の撮像方法では腎機能との相関関係は見いだせず、病理組織所見との対比を進めるのは困難ではないかと考えている。改めて別のアプローチ方法を検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
T1ρ画像を用いた腎機能評価、arterial spin labelingを用いた腎機能評価が現在ところ困難であるので、MRIの他の撮像法、PET、perfusion CTなど他のアプローチで腎疾患の画像診断の研究を行う。また、テクスチャー解析による定量評価を適宜検討内容に加えていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナ肺炎の流行により、遠隔地との研究の打ち合わせ、研究の遂行、学会出張による情報収集を十分に行うことが出来なかった。 前年度は、施設内での既存画像から得られたデータで研究を試みたが、当初想定したような研究結果を得ることが出来なかった。 今年度も画像機器や解析方法も変更し、新たな知見が得られないか検討していく予定である。
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Research Products
(2 results)