2021 Fiscal Year Research-status Report
マイクロ波焼灼術の豚肺を用いた基礎研究ー肺癌患者への適応拡大に向けてー
Project/Area Number |
19K08227
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
生口 俊浩 岡山大学, 保健学域, 教授 (90423293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 右 川崎医科大学, 医学部, 教授 (20243511)
平木 隆夫 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (50423322)
松井 裕輔 岡山大学, 大学病院, 講師 (50614351)
冨田 晃司 岡山大学, 大学病院, 助教 (10823883)
杉本 誠一郎 岡山大学, 大学病院, 准教授 (40570148)
都地 友紘 岡山大学, 大学病院, 助教 (60828367)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マイクロ焼灼術 |
Outline of Annual Research Achievements |
厚生労働省から発表された「平成29年(2017)人口動態統計(確定数)」によると日本人の死因の1位は「悪性新生物(がん)」であり、その中でも男女共に肺 癌が1位となっている。原発性肺癌の標準治療は手術であるが早期肺癌であっても様々な理由から20%以上の患者は手術を施行できない。治療選択の限られている肺癌患者に新たな治療法を確立することは多くの患者が恩恵を受けるだけでなく、肺癌が死因1位のがんの中でも最多である我が国において大変重要な意味を持つ。 肝臓癌に対する経皮的局所療法としてラジオ波焼灼術(RFA)が一般的に行われているがマイクロ波焼灼術(MWA)はRFAより強力であるため焼灼時間が短い、より大きな焼灼範囲を得られる、対極板付着部の火傷の危険がないなどRFAにはない多くの利点がある。我々は肺癌にRFAを先駆けて施行しているが、MWAを行うことでRFAよりも大きな癌の治療が可能、1回の治療でより多くの癌の治療が可能、RFAより短時間での治療が可能など患者の恩恵が増すと考えた。 本研究の目的は肺癌患者にMWA施行するにあたり明確にすべき点を動物実験にて解決することである。肺癌患者に対してMWAを行うにはまずは動物実験にて焼灼プロトコールの確立、肺動・静脈や気管支によるheat sink effectの影響の検証が必要であるため、平成31年度は焼灼実験のプロトコールを作成して倫理委員会へ申請し、申請許可を得たのちに、動物実験を行った。 本年は統計の専門家に依頼して解析した動物実験の成果を様々な方面から評価した。 研究成果は令和3年度日本医学放射線学会にて報告し、査読がありインパクトファクターの付与されている国際学術誌にて英語論文として公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画をたて、岡山大学動物実験委員会の承認を得た後に、動物実験を施行した。その結果は統計の専門家に解析を依頼し、短時間の焼灼であっても焼灼範囲は焼灼時間が長いほど大きくなることが判明した。そして、その焼灼範囲を減弱する一因として血管や気管支によるheat sink effectがRFAでは既に知られているが、MWAでも生じうることが判明した。 2021年4月に開催された日本医学放射線学会にて発表を行った。また査読がありインパクトファクターの付与されている国際学術誌にて英語論文として成果の一部は公表した(Iguchi T, Hiraki T, Matsui Y, Toji T, Uka M, Tomita K, Komaki T, Umakoshi N, Mitsuhashi T, Kanazawa S. In vivo microwave ablation of normal swine lung at high-power, short-duration settings. Acta Med Okayama. 2021; 76:57-62)。現在は、これらに加えて、さらなる学会発表を計画し、加えて追加実験の必要性の有無を評価しているが、コロナ渦にて活動が制限されている部分も多い。
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Strategy for Future Research Activity |
チームでのミーティングでさらに研究を洗練されたものとし、かつ学会発表での意見を参考に研究を完成させる見込みである。追加実験が必要な際には、コロナ渦での活動制限に従った上で立案・実施予定である
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Causes of Carryover |
コロナ渦により一部活動が制限された状況で研究をすすめた。これにより、成果の発表など学会参加などが必要であるため。
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[Journal Article] In Vivo Microwave Ablation of Normal Swine Lung at High-power, Short-duration Settings2022
Author(s)
Iguchi T, Hiraki T, Matsui Y, Toji T, Uka M, Tomita K, Komaki T, Umakoshi N, Mitsuhashi T, Kanazawa S.
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Journal Title
Acta Med Okayama
Volume: 76
Pages: 57-62
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Needle Tract Ablation in Liver Tissue Using a Cryoprobe Combined with an Electrosurgical Device:Influence of ex Vivo and in Vivo Animal Models2021
Author(s)
Hideo Gobara, Akira Yamamoto, Toshiyuki Komaki, Toshiaki Kitayama, Jun Sakurai, Toshihiro Iguchi, Yusuke Matsui, Mayu Uka, Koji Tomita, Takao Hiraki, Susumu Kanazawa
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Journal Title
Acta Med Okayama
Volume: 75
Pages: 9~14
DOI
Peer Reviewed
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