2019 Fiscal Year Research-status Report
小児特発性ステロイド感受性ネフローゼ症候群に対する血管透過性抑制因子の役割の解析
Project/Area Number |
19K08328
|
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
金井 孝裕 自治医科大学, 医学部, 准教授 (00398504)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | ネフローゼ症候群 / カドヘリン / P4HA1 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児慢性腎疾患において世界的に重要な位置を占める、小児特発性ステロイド感受性 ネフローゼ症候群(小児ISSNS)の病態解明に寄与する知見を得て、その発症予防・治療薬の開発を促進させることを目的とする。このために、①血管内皮細胞接着因子VE-カドヘリンと、②血管基底膜再生因子P4HA1の、小児ISSNSに対する役割を解明する。 この目的のために、平成31年度は、次の項目を具体的な目的とした。 目的 小児ISSNS患者、小児ISSNS以外の小児 ネフローゼ症候群患者、健常小児の各血清を比較し①VE-カドヘリン、②P4HA1の各血中濃度が、小児ISSNSの病態に、特異的に関連することを確認する。続いて、①VE-カドヘリン、②P4HA1の各血中濃度と、尿中蛋白量が、反比例関係にあることを確認する。 現在までに測定を終えた検体に対し、現在統計解析を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・大きなトラブルなく、ほぼ予定通りに、研究は進んでいる。 ・ほぼ予定通りに進んでいるものの、測定検体数を増やすことができていない。 ・今後、測定検体数を、統計処理上十分な数まで増やしていく。
|
Strategy for Future Research Activity |
・まず、今後も検体確保を進める。 ・次に、測定検体数を増やし、統計結果の信頼性を上げていく。 ・また、①抗VE-カドヘリン抗体と、②抗P4HA1抗体を、マウスに同時、または、個別投与し、蛋白尿・全身浮腫が誘導されることを確認する。続いて、マウス腎臓病理所見が、小児ISSNSの腎臓病理所見と同様(光学顕微鏡で微小変化を、電子顕微鏡で基底膜破壊像)であることを確認する。
|
Causes of Carryover |
・今年度測定した検体数が、当初見込みよりもやや少なかったため、次年度使用を生じた。 ・次年度は、小児ISSNS患者、小児ISSNS以外の小児 ネフローゼ症候群患者、健常小児の各血清測定検体数を増やす。このため、増加分の①VE-カドヘリン、②P4HA1の各抗体、並びに、測定機材の購入に使用する。
|