2020 Fiscal Year Research-status Report
マイクロRNAを利用した超高齢社会における新規心不全治療ターゲットの探索
Project/Area Number |
19K08567
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
井澤 英夫 藤田医科大学, 医学部, 教授 (80402569)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 寛之 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (50319266)
藤原 稚也 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (60644870)
林 睦晴 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (70426500)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 循環器 / 心不全 / 心臓リハビリテーション / 運動 / マイクロRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
CCUに入室した心不全症例に対して心臓リハビリテーション開始基準を作成してその妥当性を評価した。1. SpO2≧90%, 2. 収縮期血圧≧90mmHg, 3. HR ≦120bpm, 4. 体温<38℃, 5. 新規の心筋虚血や重症不整脈がない, 6. 体重が減少傾向もしくは尿量が保たれている, 7. Hb≧8g/dlまたは進行性の貧血がない。これら7項目をすべて満たす場合をベッド上からの離床プログラム開始基準とした。以後は離床プログラムに従い負荷量をアップしていくこととして、1. 運動中に強い息切れがない(Borg Score<13), 2. 運動中HR≦120bpmかつ40bpm以上の上昇がない, 3. 運動後収縮期血圧の10mmHg低下または30mmHg以上の上昇がない, 4. 運動中に新規の不整脈や虚血性変化がない. これら4基準をすべて満たす場合ステージアップすることとした。2020年4月から11月までに急性心不全でCCUへ入室した172例のうち、上記離床プログラム作成前で離床プログラムを実施していない8月までの113例と比較して、離床プログラムを作成して上記基準に基づき離床プログラムを行った9月以降の59症例では、退院後3ヶ月以内の心不全増悪による再入院率は有意に少なかった少なかった (15 vs. 2%)。一方、離床プログラム未実施群と実施群との間に、年齢 (76.8 vs. 77.5歳)、左室収縮率 (38.5 vs. 40.5%)、CCU入室時NT-ProBNP (10348 vs. 13404pg/ml)、入院日数 (25.6 vs. 28.0日)は差がなかった。急性心不全に対してCCU入室後早期から離床プログラムを導入して心臓リハビリテーションを開始することが退院後の心不全増悪による再入院を抑制することが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID19拡大の中、外来のみならず入院患者においても十分な運動療法や心肺運動負荷試験 (CPX) の実施は不可能な状況が続いていて、十分な運動療法を受けた症例が少なく、運動療法後の血清サンプルを予定通りに増やすことができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
COVID19の動向に注意しながら研究を進める。感染状況が終息して通常通りの運動療法が実施できる環境が整い次第、運動療法後の血清miRNA発現解析のための血清サンプル収集を行う。 また、COVID19が終息しない現状でも心臓リハビリテーションを受けた心不全症例の既存データおよび血液サンプルを解析して心不全における運動療法の有用性の評価およびメカニズムの解析にあたる予定である。
|
Causes of Carryover |
COVID19拡大の中、外来のみならず入院患者においても十分な運動療法や心肺運動負荷試験 (CPX) の実施は不可能な状況が続いていて、十分な運動療法を受けた症例が少なく、運動療法後の血清サンプルを予定通りに増やすことができなかったこと、また、2020年4月にばんたね病院から大学病院へ異動となり、研究設備等の引っ越しも行う必要があり、さらにCOVID19のために引っ越し自体も遅れたこと等のために予定通り症例が集めることができずに血清サンプルの解析が進まなかったために次年度使用額が生じた。
|
Research Products
(12 results)
-
[Journal Article] Circulating miR-489 as a potential new biomarker for idiopathic dilated cardiomyopathy2021
Author(s)
Tomoya Ishiguro, Mutsuharu Hayashi, Wakaya Fujiwara, Satoshi Okumura, Masataka Yoshinaga, Ryo Yamada, Sayano Ueda, Takehiro Ito, Yudai Niwa, Akane Miyazaki, Masahide Harada, Hiroyuki Naruse, Junnichi Ishii, Yukio Ozaki, Hideo Izawa
-
Journal Title
Fujita Medical Journal
Volume: 7
Pages: 18-22
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
[Journal Article] Impact of physical function on indeterminable anaerobic threshold in patients with heart failure2021
Author(s)
Sayano Ueda, Yuji Kono, Ryo Yamada, Tomoya Ishiguro, Masataka Yoshinaga, Satoshi Okumura, Wakaya Fujiwara, Mutsuharu Hayashi, Yoichiro Aoyagi, Eiichi Saitoh, Yohei Otaka, Hideo Izawa
-
Journal Title
Fujita Medical Journal
Volume: 7
Pages: 65-69
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
[Journal Article] Effect of cardiac rehabilitation on circulating microRNA expression in heart failure: a preliminary study2021
Author(s)
Ryo Yamada, Satoshi Okumura, Yuji Kono, Akane Miyazaki, Yudai Niwa, Takehiro Ito, Sayano Ueda, Tomoya Ishiguro, Masataka Yoshinaga, Wakaya Fujiwara, Mutsuharu Hayashi, Yukio Ozaki, Eiichi Saitoh, Hideo Izawa
-
Journal Title
Fujita Medical Journal
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-
-
-
-
-
-