2021 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロRNAを利用した超高齢社会における新規心不全治療ターゲットの探索
Project/Area Number |
19K08567
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
井澤 英夫 藤田医科大学, 医学部, 教授 (80402569)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 寛之 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (50319266)
藤原 稚也 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (60644870)
林 睦晴 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (70426500)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 循環器内科 / 心不全 / マイクロRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
CCUに入院した症例のデータベースへの登録数を昨年度から増加させた。その結果、最終的には、2000例が登録された臨床データベースを作成した。このうち、心臓リハビリテーション実施の有無がはっきりしている症例は560例であり、284例が心臓リハビリテーション未実施群、276例が心臓リハビリテーション実施群であった。実施群はCCU入院後、心臓リハビリテーション標準プログラムに則って離床プログラムを導入し、一般病棟へ転棟後は持久運動を中心とする運動療法を実施した。退院後6ヶ月間の全死亡または心不全増悪による入院イベントの発生率をカプラン・マイヤー法により解析した結果、有意に (p=0.014) 心臓リハビリテーション実施群が未実施群と比較してイベント発生率が抑制されていた。また、入院時に心筋ミオシン結合蛋白C(cardiac myosin-binding protein C:cMyC)、高感度トロポニンT(hs-cTnT)とB型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)濃度を測定し、6ヶ月予後との関係を検討した。多変量解析の結果では、cMyCおよびhs-cTnTは予後との有意な独立した規定因子であったが、BNPは6ヶ月予後の有意な独立した規定因子ではなかった。さらに血清中miRNA発現と心筋生検組織でのmiRNA発現について3例において比較検討した。STARによるシーケンスリードのリファレンスゲノムへのマッピングを行い、statsを用いて検出された全miRNAについてTPM (Transcripts Per Million) 値をzscore化した値を用いてヒートマップを作成した。血清サンプル中のmiRNA発現と心筋サンプル中のmiRNA発現とでは、3症例ともそれぞれで症例間のばらつきは少ない一方で血清と心筋ではmiRNA発現の傾向が全く異なることが明らかとなった。
|
Research Products
(10 results)