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2020 Fiscal Year Research-status Report

CD10+CD19ー細胞によるM2b単球誘導機序の解明

Research Project

Project/Area Number 19K08942
Research InstitutionOsaka Medical College

Principal Investigator

朝井 章  大阪医科大学, 医学部, 准教授 (30622146)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 土本 雄亮  大阪医科大学, 医学部, 助教 (00794760)
大濱 日出子  大阪医科大学, 医学部, 助教 (60794782)
小谷 卓矢  大阪医科大学, 医学部, 講師 (80411362)
金沢 徹文  大阪医科大学, 医学部, 教授 (20534100)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywordsマクロファージ / M2b
Outline of Annual Research Achievements

アルコール依存症患者は免疫不全状態であるため、致命的な感染症を起こす事が多い。断酒はそれに対する根本的な治療である可能性はあるが、精神的苦痛と肉体的困難を伴いその完結が非常に難しい。その為、断酒と並行して患者の感染抵抗性を回復させる別の治療法が必要である。
現在迄にアルコール依存症患者において全身性に優位に認められるM2b単球が、宿主の感染抵抗性を牽引するM1 単球の出現を阻止する為、感染抵抗性が低下する事を明らかにした。しかし、M2b単球は自らの生存維持に必要なサイトカイン(CCL1)を産生するため、一度出現するとアルコール依存症患者に留まり、長期に渡り宿主を免疫不全状態に陥らせてしまう。アルコール依存症患者における感染抵抗性を回復させるには、このM2b単球出現の機序を解明し、その出現を阻止する新たな治療法の開発が必須である。我々はM2b単球を誘導する新たな細胞(Lineage-細胞)を発見した。そのLineage-細胞の培養上清にて静止期単球を刺激すると容易にM2b単球へと誘導され、長期に渡り宿主に存在し、感染抵抗性を低下させてしまう。
健常人もしくはアルコール依存症患者由来Lineage-細胞をレチノイン酸で刺激し、CD3、CD14、CD19、CD56といった表面マーカーをFlow cytometryにて分析したところ、健常人由来Lineage-細胞はCD19+細胞に分化したが、アルコール依存症患者由来Lineage-細胞はいずれにも分化しなかった。それはアルコール依存症患者ではLineage-細胞が産生する何らかの液性因子が静止期単球をM2b単球に誘導し、結果的に宿主の感染抵抗性を低下させるが、健常人由来Lineage-細胞ではレチノイン酸刺激により分化誘導が進み、その因子の産生能力を消失してしまう事によりM2b単球が誘導されず、感染抵抗性を維持する可能性を示している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コロナ感染症の診療対応により、研究の時間を確保できなかったから。

Strategy for Future Research Activity

現在は、研究の継続が可能となっている。
Lineage-細胞を分化させる液性因子について検討を行なっているところである。

Causes of Carryover

コロナ感染症蔓延のため、研究が予定通りに進まなかったため、次年度使用額(1,098,316円)が生じた。次年度はCD10+CD19-細胞の性質を調べるために、ELISA、PCR、Flow cytometryを計画しており、それらに次年度使用額及び令和3年度の研究費を使用する計画である。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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