2020 Fiscal Year Research-status Report
膵・消化管神経内分泌腫瘍におけるCNPY2の肝転移関連機序の解明
Project/Area Number |
19K09187
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水間 正道 東北大学, 大学病院, 講師 (80578675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 桂 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (10700164)
畠 達夫 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (30806237)
高舘 達之 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 助教 (50772216)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 膵神経内分泌腫瘍 / CNPY2 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、膵・消化管神経内分泌腫瘍(GEP-NET)に対するCanopy FGF signaling regulator 2(CNPY2)の増殖、浸潤、転移に関する機能をin vitroおよびin vivoの面から明らかにすることを目的とする。 GEP-NETは比較的まれな腫瘍であるが、近年の罹患者数は世界的に増加している腫瘍であり、根治切除が困難な遠隔転移を有する症例は予後不良である。GEP-NETの転移メカニズムはほとんど解明されていないが、われわれは、実臨床で切除した膵神経内分泌腫瘍(PanNEN)の原発巣と肝転移巣のタンパク発現をプロテオミクスにより網羅的に比較解析し、CNPY2が新規肝転移関連因子であることを明らかにした(Oncotarget.2018;9:24291-303)。しかし、CNPY2は分泌タンパクとされるが、その機能はほとんど解明されておらず、CNPY2がGEP-NETの肝転移にどのように関連するのかを明らかにすることは、その成果によっては実臨床への応用へと展開できるポテンシャルがある点で意義深いと考えられる。 CNPY2の機能を解析するために、GEP-NET細胞株を用いてCNPY2の過剰発現株や発現抑制株を作成することが本研究の土台となる。今年度はGEP-NET細胞株において、CNPY2のmRNAやタンパク発現レベルをqPCRやwestern blotで確認した。現在、GEP-NET細胞株をCNPY2が比較的発現しているものと発現が弱いものに分けて、比較的発現しているものに対しては発現抑制株を、発現が弱いものに対しては過剰発現株を作成しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
GEP-NET細胞株において、CNPY2のmRNAやタンパク発現レベルをqPCRやwestern blotで確認した。GEP-NET細胞株をCNPY2が比較的発現しているものと発現が弱いものに分けて、比較的発現しているものに対しては発現抑制株を、発現が弱いものに対しては過剰発現株を作成しているところであるが、今のところ樹立に成功していない。
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Strategy for Future Research Activity |
現在CNPY2の発現抑制株や過剰発現株の作成を試みている段階であるが、成功に至っていない。CNPY2の発現抑制株や過剰発現株が樹立できない原因について本研究メンバーで多角的に検討しているが、今後はin vitro実験に精通した他の研究グループの研究者にもアドバイスをお願いし状況を改善させる。
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