2021 Fiscal Year Research-status Report
The development of Cardioprotection therapy with ischemic myocardium-homing peptide along with revascularization
Project/Area Number |
19K09253
|
Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
神吉 佐智子 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (40411350)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三重野 繁敏 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤講師 (10411373)
渡邊 房男 大阪医科薬科大学, 医学部, 功労教授 (40183719) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 心臓虚血再灌流障害 / 組織標的治療 / 心筋保護治療 / 虚血性心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
虚血性心不全による死亡率を改善するためには、心筋虚血後に傷害を受けた心筋組織の機能維持と回復を目指した心筋保護治療法の開発が必要である。我々は、ファージディスプレイ法を用いて、虚血心筋組織に特異的に集積するペプチド(Ischemic Myocardium Targeting Peptide: IMTP)を発見した。本研究ではこのペプチドを用いた虚血心筋の保護治療薬の創薬を目指している。そのために、IMTPの虚血心筋組織親和性のメカニズムの解明、結合定数の測定、心筋保護薬と結合させたIMTPによる心筋保護治療法の開発を行う。まずIMTPペプチドが虚血心筋組織のどの分子に親和性を発揮しているのかを解明することで、虚血時の心筋組織での環境が分子レベルで明らかにでき、IMTPの心筋保護治療薬送達法としての応用の可否が判断できる。我々は最近の研究で、IMTPペプチドに親和性のあるタンパク質5種を同定するに至った。さらに、IMTPペプチド親和性タンパク質を遺伝子導入によって過剰発現させた細胞には、虚血耐性を発揮しているものがあり、IMTPペプチド自体も虚血心筋保護を行っている可能性があると考えられるため、細胞生物学および分子生物学的に解析を進めている。培養細胞で解析を行うため、生体内での虚血環境を模倣できる環境設定を培養細胞のATP量で評価した。検討の結果、シアン化化合物による無酸素環境が設定できた。IMTPペプチドと親和性タンパク質の結合の確からしさをデータベース解析で検討する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
in vitro虚血再灌流障害環境の設定を検討している。データベース解析を用いることとし、IMTPペプチドと親和性タンパク質の結合の確からしさをスコアで評価する方法を模索している。今後は、そのスコアを参考に実験方法を最適化する。
|
Strategy for Future Research Activity |
データベース解析を組み合わせることで、アフィニティ実験の確認実験を効率よく進めることができると考える。本年度で研究成果をまとめることができるように努める。
|
Causes of Carryover |
in vitroでのタンパク質発現実験が進まなかったため、研究費の使用が滞った。次年度はホーミングペプチドを核酸医薬に付加し動物実験で効果を検証するため、小動物実験装置等の費用に使用する計画である。
|