2020 Fiscal Year Research-status Report
Algorithm to predict lung cancer recurrence by using gene expression analysis
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19K09313
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
工藤 勇人 東京医科大学, 医学部, 助教 (80623800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松林 純 東京医科大学, 医学部, 教授 (00338790)
池田 徳彦 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (70246205)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肺癌再発 / 微小転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、主に肺癌術後再発に関わる因子における再発データの解析を行った。 データベースを用いて、約2200例の非小細胞肺癌根治切除例を対象に、病理病期や組織型などの臨床病理学的因子と再発形式について検討を行った。ステージIにおいて、腺癌は5年無再発生存率が85.8%である一方、扁平上皮癌、その他組織型では、63.9%、53.8%と予後に有意差を認めていた。一方、各組織型別に、ステージと再発時期の検討を行った。再発を認めた486例を対象に腺癌、扁平上皮癌においては、ステージIIIの再発期間中央値は、11.7ヶ月、9.3ヶ月であり、ステージI―IIと比べて有意に短い結果であった。 さらに、その他の組織型に含まれる肺多形癌についての検討を行った。肺多形癌においては、ステージによらず再発率は高く、再発時期中央値もステージに関わらず1年未満であった。 また、I期肺腺癌根治切除例における術前画像診断的因子を用いて、再発予測モデルの検討を行った。CT上のすりガラス領域と充実領域を3次元上で解析し計測を行い、その他の術前画像診断的因子を含めて解析を行った。PET/CTや腫瘍マーカーに加えて、3次元解析された因子が再発との相関を認めることが明らかになった。 現在、再発形式における肺原発巣の分子病理学的解析の準備を進めており、病理組織学的な形態的特徴や免疫組織学的染色の検討を行い、再発に関するバイオマーカーを探索している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サンプルの選別にやや時間を要しているが、当初計画していた想定範囲内である。適切なサンプルを抽出し、高いクオリティーコントロールをすることにより、無駄のない確実な解析に進めることができると考えており、十分に検討の上、研究を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
外科的切除された肺原発巣や転移巣の検体を病理組織学的に評価を行い、DNAやRNAの抽出を行う。抽出したDNAを用いて、次世代シーケンサーを用いたアンプリコンシーケンスを行い、遺伝子変異の評価を行う予定である。さらにRNAは、一定のQC基準を満たすサンプルを用いて、遺伝子発現解析を実施する。また、血漿サンプルを用いてcfDNAの抽出の後、ddPCRによる遺伝子変異解析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
本年度の研究状況から、試薬や物品、免疫組織学的染色等の費用や、情報発信のための学会活動や論文報告の費用を、次年度に使用する予定となったことが理由である。無駄のないように研究費の有効活用するために、次年度の予算と合わせて研究費を使用して研究を実施してく予定である。
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Research Products
(4 results)