2021 Fiscal Year Research-status Report
ストレスコントロールを指向した周術期管理法の探求~局所麻酔薬の有用性~
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19K09342
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
北山 眞任 弘前大学, 医学部附属病院, 准教授 (80374841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣田 和美 弘前大学, 医学研究科, 教授 (20238413)
二階堂 義和 弘前大学, 医学研究科, 講師 (50613478)
中井 希紫子 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (60645266)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 交感神経機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度に行った人工膝関節置換術患者へのパイロット研究を継続して調査を行っている。循環動態の変化から交感神経の緊張状態を間接的に評価し、大腿神経ブロック単独投与とカテーテルを留置による持続ブロック(0.125%レボブピバカイン4ml/hr)の2つのグループで術後の血圧や脈拍の変動に有意差を認めず(P>0.05)、さらに退室4時間後と8時間後におけるNRSは持続ブロックグループで低い傾向を認めていることから疼痛スケールが必ずしも交感神経緊張の度合いを反映しないことが示唆された。交感神経緊張の程度を評価する手段として現在、心拍数変動解析による自律神経機能の測定がICUに限定されるため病棟における連続的な評価を可能とする手段を模索中である。 またラットを用いた基礎研究は、炎症反応による自律神経機能の変化が局所麻酔薬の併用によりどのように抑制されるか継続して評価している。LPS 投与による心拍スペクトラムはLF powerで低下、HF powerで増加傾向を認め、LF/HF ratioは低下傾向を示しLPSの投与により心拍変動解析の各指標に有意な低下傾向を認めたが、副交感神経系機能の低下により心拍数が比較的高値に維持されることに由来するとも考えられ、全体的にLPS投与により自律神経系機能は交感神経・副交感神経ともに低下し調節機構として健全な働きを消失した状態に至ると考えている。LPS(0.1mg/kg)をすべてに投与し、生食投与群とレボブピバカイン(1mg/kg ip)投与群で比較するとLPS炎症モデルに於けるレボブピバカイン全身投与の影響が判明する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床研究実施が遅延している。コロナ流行により対象予定手術の減少、集中治療室への入室によるデータ測定が困難な状況にある。また心拍変動解析用デバイスの運用に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
基礎研究ではLPS投与した炎症反応モデルによるラットで心電図解析を継続し、局所麻酔薬投与の有無による自律神経機能への影響の検討を継続する。 臨床研究は、膝人工関節置換術を対象として臨床研究を進める予定であったが術後サージカルICUへの入室制限など実験プロトコールの遂行が困難な状況が続いており対象患者を変更したプロトコールにより実験を継続する予定である。
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Causes of Carryover |
基礎研究でテレメータ装置によるラットの心電図解析を行う予定であったがプロトコールを一部変更し、鎮静下で有線による心電図解析が可能となったため余剰な金額が生じた。 一方で、臨床研究で使用する心電図解析ソフトに不具合が生じ、データ取り込みと解析が困難な状況になっており、次年度に心電図測定と解析を同時に可能な機器の購入を行う予定である。
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