2019 Fiscal Year Research-status Report
確率的潜在構造モデリングシステムを用いた「次世代人工知能」による敗血症治療支援
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19K09396
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
阪本 雄一郎 佐賀大学, 医学部, 教授 (20366678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末岡 榮三朗 佐賀大学, 医学部, 教授 (00270603)
本村 陽一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 首席研究員 (30358171)
櫻井 瑛一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (50612173)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医療情基盤 / クラスタ / 集中治療室 / 転帰 |
Outline of Annual Research Achievements |
科研費基盤研究(C)「大規模医療情報基盤を利用した敗血症の治療に関する医療経済学的分析と評価」における研究結果として様々な治療投与薬剤を転帰、医療費、入院日数の3点から診療行為のクラスタ分類を行なっている。その結果、様々なDPC診療データのクラスタ分類が転帰、医療費、入院日数と関連するとわかった。つまり良好な転帰と関連するクラスタへの移動は現在の治療が妥当である可能性が高く逆に不良な転帰や長い入院期間と関連するクラスタへの移動は治療効果が不十分である可能性や医療者が把握していない新たな病態の存在などを疑わせるワーニングサインとして十分重症患者管理治療における実臨床支援に応用できうると着想した。 先行研究の結果をうけて敗血症治療や集中治療室における重症患者治療における特異的な治療法や治療薬に関するそれぞれの重みづけをベイジアンネットワークによって確認するための準備を今年度は行っている。 実際の前向きの患者群において同様の結果が得られるのかをまず確認している。今回は敗血症以外の疾患も含まれる患者群であったが同様に今回の手法によってクラスタ分類を行うことによって転帰等との関連性が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
クラスタ解析の手法は確立しており固定の技術補佐員の手技によって安定した研究データが取得できている。また、統計解析を行う際のサポートとして佐賀大学救急医学講座の客員研究員のメンバーでもある研究協力者の産業技術総合研究所の本村、櫻井とともに問題点を適切に解決し得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
敗血症治療における特異的な治療法や治療薬に関するそれぞれの重みづけをベイジアンネットワークによって確認し、臨床における治療支援として応用可能となりえるエビデンスを確立する画期的な研究である。また、敗血症患者以外の重症患者にたいしてもPLASMAを用いた確率的潜在構造モデリングシステムによる実臨床における治療支援の可能性も探索する。
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Causes of Carryover |
旅費を次年度に繰り越したため。
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