2023 Fiscal Year Annual Research Report
血小板と白血球の相互作用による敗血症増悪病態におけるmicroRNAの役割の解明
Project/Area Number |
19K09427
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
影山 京子 関西医科大学, 医学部, 研究医員 (80347468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 康文 近畿大学, 医学部, 教授 (70326239)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
敗血症病態において、炎症性サイトカインは血管内皮障害と共に、血小板を活性化する。近年、血小板は止血凝固系の本来の役割以外に、免疫系及び炎症系にも関与していることが報告されている(Ware J, et al. Curr Opin Hematol. 2013;20:451-6.)。例えば、血小板のバクテリアへの直接の抗菌作用や、好中球との相互作用で好中球より産出されるNeutrophil extracellular traps(NETs)により細菌を補足したり、樹状細胞との相互作用で、適応免疫系を賦活することが知られている。しかしこの現象が過度に起これば、好中球より産出されるNETsや内因性Damage-associated molecular patterns(DAMPs)により、病的血栓や臓器障害を来す可能性がある。また以前より、敗血症の病態において血小板数の減少が、患者予後不良因子として知られているが、その病態は未だ検討の余地があるため、研究を施行した。 その中で、敗血症時の血小板と好中球の相互作用において、血小板由来miRNAの役割を、ヒト正常血小板、好中球を用いた共培養実験系(In Vitro系)で解明した。また、敗血症患者において、同様の現象が起きているのかも確認するため追加実験を行っている段階である。
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