2020 Fiscal Year Research-status Report
脳梗塞に対する骨髄幹細胞移植による神経回路の再構築における分子メカニズムの解明
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19K09461
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90285007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 祐典 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20538136)
小野寺 理恵 札幌医科大学, 医学部, 客員講師 (60393328) [Withdrawn]
岡 真一 札幌医科大学, その他部局等, 講師 (70789453)
佐々木 優子 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80631142)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 骨髄幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦における要介護の原因として、脳血管障害が大きな割合を占めている。しかし、脳血管障害の後遺症を軽減する治療は乏しく、急いで対処すべき課題となっている。申請者らは、1990年代から神経疾患に対する細胞療法の治療効果およびそのメカニズムを検討する研究活動に精力的に従事してきた。特に、脳梗塞動物モデルを用いた基礎研究で、骨髄幹細胞(mesenchymal stem cell: MSC)の静脈からの全身投与が治療効果を有することを多数報告し、さらに、ヒトを対象として臨床試験を行った結果、良好な結果が得られている。これまでに、明らかにしてきたMSCの治療メカニズムとして、MSCから分泌にされるサイトカインによる神経栄養作用、血液脳関門の安定化、血管保護と血管新生、脱髄軸索の再有髄化、神経再生などが協奏的に作用することを明らかにしてきた。しかし、これらのメカニズムのみでは、MSC治療によって発揮される著しい運動障害の持続的改善効果のみならず、高次脳機能の向上などの強い治療効果までを説明するには不十分であると考えている。つまり、MSCの経静脈的投与により治療効果が発揮されるには、さらに別な未知な治療メカニズムがあり、その新しい治療メカニズムの解明が重要であると思われる。そのことを踏まえ、これまでに、我々は、MSC治療により、病巣のみならず健常脳を含めた脳全体の神経可塑性が亢進することを確認してきた。本研究では、これらの成果を発展させ、MSCによる神経可塑性の亢進に伴う神経回路の再構築における変化に着目し、その分子メカニズムを解明することを目的とする。これらの積み重ねられた研究結果より、本研究により、神経回路の再構築における分子メカニズムを解明 することで、脳梗塞における神経の可塑性をさらに亢進させ、より高い 再生能を発揮する、次世代型細胞医薬品の開発が可能となると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、ラット脳梗塞モデルに対して、骨髄間葉系幹細胞(MSC)の移植実験を行い、神経解剖学的手法ならびにMRIなどを用いて、神経可塑性の亢進に伴う 神経回路の再構築に関わる変化の観察を継続しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
順行性神経トレーサーによる神経解剖学的手法およびMRI解析を用いて、脳の体積の変化、Ex vivo DTIによる神経線維数の変化、コネクトーム解析により、神経可塑性の変化の解析を継続する予定である。
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Research Products
(2 results)