2020 Fiscal Year Research-status Report
体幹筋を基盤にしたサルコペニアの定義の提唱と腰痛等の臨床症状との相関に関する研究
Project/Area Number |
19K09567
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大鳥 精司 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (40361430)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 歩 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00724395)
星野 雅俊 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (30748637)
中村 博亮 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (60227931)
折田 純久 千葉大学, フロンティア医工学センター, 教授 (60638310)
井上 玄 北里大学, 医学部, 准教授 (80594209)
稲毛 一秀 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (80793629)
赤澤 努 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90375808)
高相 晶士 北里大学, 医学部, 教授 (90439117)
宮城 正行 北里大学, 医学部, 講師 (90627556)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 骨粗鬆症 / サルコペニア / 腰痛 / 筋量 / 治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず,我々は,サルコペニア診断における体幹筋にたいするインピーダンス法の 有効性を検討するために腰痛患者120名を対象とし,体幹筋量の測定値は男女と もにDXA法とBIA法は高い相関を示し,更に,四肢筋量と体幹筋量も高い相関を認めためBIA法は有用であることを報告した.また並行してこれらの筋量をCT,MRIで測定してインピーダンス法での測定と有意に相関することを証明した. また, 1700名の疫学研究にて,男女 ともにBIA法で計測した下肢,体幹筋量の分布が,DXAで計測された過去の下肢筋量の報告とほぼ同様な筋量分布を示すことを報告した.またレジスタントトレー ニングの介入により,体幹筋量が増加し,患者の腰痛,下肢痛が減少することを証明した.腰痛を認める腰曲りは骨粗鬆症,骨質低下との合併が多く,腰曲り, 低骨量,骨質低下,体幹筋量の低下は強い正の相関を認めた.またこれらは深く老化物質AGEと関連していることも報告した.更に我々の行った大規模研究で体 幹筋量が23キログラム以下になると脊椎アライメントと腰痛の悪化が報告した.更に付随する研究で性差別の検討を行った結果女性では16キログラム以下,男性では26キログラム以下にて腰痛が悪化し,脊椎アライメントが悪化していた.運動療法や,運動療法と遠隔医療を組み合わせることで,患者の腰痛が軽快することを報告した. 更にプログラミングされたアプリを使用し,患者に定期的な運動療法を行わせたり,新型コロナ感染症に合わせて,心理療法を加味することにより,患者の腰痛や活動性が上昇することを報告した. 以上のことから高齢者の生活の質,腰痛を考えるにあたり筋量は大変重要な因子であり更なる検討が必要な分野と結論付けた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多くの母集団を用いて腰痛と,体幹筋の相関を検討できた点と,薬物介入の有効性が示された点による.また患者に定期的な運動療法を行わせたり,新型コロナ感染症に合わせて,心理療法を加味することにより,患者の腰痛や活動性が上昇することを報告した.
|
Strategy for Future Research Activity |
データセンターの残存するデータの解析,学会発表,論文化を行う.
|
Causes of Carryover |
使用計画の変更があり、次年度も使用するため。
|
Research Products
(2 results)
-
[Journal Article] Percutaneously-quantified advanced glycation end-products (AGEs) accumulation associates with low back pain and lower extremity symptoms in middle-aged low back pain patients2021
Author(s)
Umimura T, Orita S, Inage K, Shiga Y, Maki S, Inoue M, Kinoshita H, Norimoto M, Sato T, Sato M, Suzuki M, Enomoto K, Hozumi T, Mizuki N, Takaoka H, Kim G, Nakamura J, Hagiwara S, Akazawa T, Takahashi H, Koda M, Furuya T, Shiko Y, Kawasaki Y, Ohtori S.
-
Journal Title
Journal of Clinical Neuroscience
Volume: 84
Pages: 15~22
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-