2022 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of genetic mechanisms for renal origin using failure of ureteral bud invasion mouse
Project/Area Number |
19K09732
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
賀本 敏行 宮崎大学, 医学部, 教授 (00281098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 尚一郎 宮崎大学, 医学部, 准教授 (10315369)
藤井 将人 宮崎大学, 医学部, 助教 (10794373)
寺田 直樹 宮崎大学, 医学部, 准教授 (60636637)
永井 崇敬 宮崎大学, 医学部, 助教 (60739994)
西野 光一郎 宮崎大学, 農学部, 教授 (90508144)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 腎形成 / 尿管芽 / ハプロ不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトにおける先天性腎形成不全に関して、両側腎形成不全は死産ないし出生直後に死亡するが、片側腎形成不全は臨床的に無症状であるため放置されることが多い。独自のモデルマウスである自然発症腎形成不全failure of ureteral bud invasionマウス(以下FUBIマウス)は、兄弟の中に両側あるいは片側で腎が発生しない胎仔が、一定の確率で存在する。我々は、コントロールであるddYマウスとFUBIマウスよりES細胞の樹立に成功しており、その機能解析と遺伝子発現解析を行った。さらに、両マウスにおける次世代シークエンサーを用いた網羅的遺伝子解析を行い、FUBIマウス特異的遺伝子変異を探索した。
これまでにddy(Wild type), FUBI-両腎あり、片腎、両腎なし、の4群のゲノムDNAを回収し、次世代シークエンサーによる全ゲノムシークエンスを行い、mutationやindel比較解析を行った結果、FUBIの原因候補ゲノム領域として35部位を同定している。しかしながらまだ、決定的なFUBI変異部位としては断定しがたい。またddyおよびFUBIの受精卵から樹立したES細胞の解析から、ddyESおよびFUBIESのマイクロアレイによる遺伝子発現比較解析したところ、差のあるプローブ数は432、この内2番染色体のものは37であった。これら両方でヒットした遺伝子は、2番染色体のGm14325のみであったが、その機能は未定である。 FUBIの交配による表現系の修験頻度やGn14325の変異はFUBI-両腎あり、片腎、両腎なしの全てで見られることから、ハプロ不全のような制御機構によってFUBI表現系が出現している可能性もあると結論付けている。
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