2021 Fiscal Year Annual Research Report
臓器間ネットワークの視点よりみた妊娠時インスリン抵抗性の病態生理学的検討
Project/Area Number |
19K09825
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
杉山 隆 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10263005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内倉 友香 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (50648623)
松原 裕子 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (60403820)
高木 香津子 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (80648626)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 妊娠 / インスリン抵抗性 / 子宮内環境 / マウス / DOHaD |
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠後半期に生じるインスリン抵抗性は、胎児発育の視点からみると合目的的である。一方、このインスリン抵抗性の発生機序に関しては、依然未解明な点が多い。その理由は、これまでの検討方法が臓器横断的な検討であったため、生体全体の反応としての把握がなされていなかった可能性があるからである。本研究の目的は、臓器間ネットワークの視点より生体をよりグローバルに捉え、妊娠中における脳、自律神経(迷走神経、交感神経)、脂肪組織、肝臓、胎盤間のネットワークについて検討し、妊娠中に生じる生理的なインスリン抵抗性の発生機序を解明すると共に肥満等の過剰インスリン抵抗性が生じた際のぼたいのみならず次世代への予防を含めた治療戦略を立てることである。 初年度は、申請者らがこれまで使用している妊娠モデルマウスを用いて妊娠中の生理的代謝変化に関し、以下の研究成果を得た。① 脂肪組織における代謝変化:妊娠後期において、妊娠群は非妊娠群に比し、摂食等により脂肪細胞における熱産生下傾向が認められ、熱量消費低下に作用する可能性が示された。②肝臓における糖新生系の変化:妊娠群では非妊娠群に比し、肝臓における糖新生は低下傾向を呈した。3年目においては、以上の①および②の結果に加え、高脂肪食摂餌妊娠モデルマウスを用いて治療的視点を念頭に入れ、妊娠中の母獣への治療食のモデルを加え、次世代である仔の肝臓における遺伝子発現の網羅的変化を検討した。その結果、妊娠中の母獣への治療介入食は母獣のみならず次世代の表現型改善につながる可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)