2021 Fiscal Year Annual Research Report
治癒する歯内歯周病変を診断するための細菌学的検査方法の確立
Project/Area Number |
19K10124
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小林 宏明 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (50396967)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 伸之 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (60272605)
竹内 康雄 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (60396968)
片桐 さやか 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 准教授(キャリアアップ) (60510352)
須藤 毅顕 東京医科歯科大学, 統合教育機構, 特任助教 (10821168)
青木 章 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30302889)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 歯内歯周病変 |
Outline of Annual Research Achievements |
エンドペリオ病変は、歯周ポケットと根尖病変が交通した疾患である。臨床的には、エンド病変から引き起こされたエンドペリオ病変は治癒しやすく、歯周炎から進展した病変は治癒しにくいといわれている。そこで、歯内病変から波及したエンドペリオ病変では、病変部にエンド由来の菌が多く、歯周病変由来の病変では、病変部にペリオの菌が多いという仮説を立て、少症例で解析したところ、術前に病変部歯周ポケットに歯周病由来の菌が多いエンドペリオ病変は「治癒しづらい」という傾向が得られた。本研究ではサンプル数を増やし、詳細に細菌叢を解析する。本研究の目的は治癒する歯内歯周病変を検査により判別できるようにすることである。 根管治療で治るエンドペリオ病変とは、歯内病変からのSinus Tractが歯根膜腔内に形成され、根尖病変からの排膿路が局所的に深い歯周ポケットのようにみえる疾患形態であり、この排膿路は根管治療のみで、塞がり、治癒する。本研究では「治癒した」エンドペリオ病変と「治癒しなかった」エンドペリオ病変を術前の細菌叢から考察し分類する。本研究の目的は、エンドペリオ病変の罹患状況と臨床症状をデータ化すること、そして、根管治療で治癒するエンドペリオ病変を術前検査により判別できるようにすることである。そのためにより多くのサンプルを集め、詳細な細菌学的検索を行う。細菌学的な病変の分類が可能となれば、治療前にその病態にあった適切な治療方法が選択でき、いままでは治らないものと思われていた「エンドペリオ病変」の中で治癒しやすいものを判断できるようになり、安易な抜歯や、不要な歯周治療を防ぐことが可能となる。 今年度は、歯内歯周病変を有する被験者のリクルートを行ない、サンプリングと解析を行なった。
|
Research Products
(4 results)