2019 Fiscal Year Research-status Report
片側性唇裂に対する術後3Dシミュレーション画像の開発
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19K10271
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大河内 孝子 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (90398280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野添 悦郎 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (40208351)
中村 典史 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (60217875)
金 亨燮 九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (80295005)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 唇顎口蓋裂 / 三次元画像計測 / シミュレーション画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
三次元画像の撮影は症例があるごとの術前術後で行っている。現在、画像の処理は30名分程度集まり計測を行ている途中である。 今後の展望として正常人平均顔(相同モデル)の外鼻形態に近いより自然な鼻尖の位置・角度、鼻翼の形態を三次元シミュレーションするソフトの開発をおこなうとともに、口唇周囲の動きをより正常人に近づける手術手技の確立をおこない,今後の唇裂患者治療向上の一助とすることを目指す。また一方で術後二次元写真で良好な外鼻にもかかわらず笑った時や口をとがらせた時などに不自然な口唇の動きをする症例が散見される。これは口輪筋の高さや連続性に起因するもので動きに関してもすでに研究を進めており、今後の口唇周囲の動きにたいしても対応可能であり三次元研究は四次元へ発展していくものと思われる。 画像の処理を行うためにPC購入し対応している。 片側性唇裂の場合、健側に近づけることが重要となる。そのためには顔貌の正中線を設定することが最も重要となってくる。その手法としてアルゴリズムを開発する九工大のモアレシステムを顔に応用することでこれまで撮影した画像の正中線を設定していく。 術前に撮影した画像は、九州工業大学にて正中線設定ソフト作成のための資料として活用する。すでに研究分担者の金はモアレ画像を使って顔貌の重心を計測することで正中線を明示する研究を開始している。唇裂患者のデータを様々な医療分野で活用してもらうためにはさらに患者数を追加分析し、データの蓄積が必要である。 九州工業大学とはメールでのやり取りを行うと同時に2月20日に当院にて研究の進行具合と今後について話し合いを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
画像の処理についてはおおむね順調に進んでいる。 共同研究のため話し合いが必要だが今のところメールでのやりとりで対応可能。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、唇裂のない左右対称な顔との比較が必要であるが相同モデルを購入する時期を検討中。 術後予想顔貌に関しては作成可能と思われるがソフトの開発という点においては新型コロナのため九州工業大学への研究話し合いに出向けないためしばらくは難しいと思われる。
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Causes of Carryover |
2020年に入り学会の中止で旅費の計上が少なくなった。 唇裂患者には生来中顔面の劣成長が認められる症例が少なくない。鼻の高さや幅に関してはこれまで、奇形のない正常人との比較を行わなかったため、正常人平均顔(相同モデル)と比較し評価していく。次年度は相同モデルを使った研究に入るため経費が必要と思われる。
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